沖縄で暴れた台風15号が通り過ぎたあと、
京都から車で兵庫県吉川(よかわ)〜鳥取県若桜(わかさ)へ
「名酒館タキモト」の新谷さんと、日本食文化を研究するGさんと
・・なんと!酒米の生育調査ツアーに同行させて頂きました。
ワタクシ○歳を迎えましたが、生まれてこのかた、一日で
こんなにあまた田んぼを見て廻った日はありません!!
さて、どんなツアーになりますやら・・
<この土地は、右も左も酒米の田んぼです。>
兵庫県三木市吉川(よかわ)という裏六甲にあたる谷は、
その道の方なら、知らぬはモグリなり。といえましょう。
日本有数の酒米の生産地です。
特に酒米の優良奨励品種「山田錦」の日本一の生産地。
そして品種誕生の地となっています。
山田錦は、長年酒米の王様として君臨してきました。
丈も稲穂も長くなる性質を持ちながら丈夫で、生育状態が良いと
一穂に約120粒実ります。普通の食用米に比べても
かなり高額取り引きされます。
最初はどれも同じように見えてましたが、それぞれの
田の生育の様子は違っています。
穂の大きさや茎の太さ、田の土=粘土質など・・
完全無農薬、有機栽培ではないでしょうけれど、
そのレベルに近づけた栽培法で作られています。
街中に住んでいると、ずいぶんご無沙汰の蛙や
和メダカも、田んぼで自然共存しています。
(喜んで写真を撮っているこちらこそ、不自然ですよね!)
各地の酒蔵は、地元農家と契約栽培法を結んでいます。
酒米の品質を落とさないように、米一俵単位ではなく
田の面積一反あたりいくらという契約を結ぶそうです。
毎年、安定したいいお米がたくさん収穫できれば、全反
必ず買い上げてもらえるので、栽培にも力が入ります。
農家の人もプライドがあって、それぞれのやり方を尊重
してほしい。という気持ちが蔵元側とぶつかることも
珍しくないとか。
田んぼの真ん中に、「剣菱」「菊姫」と、所持する酒蔵の
看板が立っているあたりが物語っています。
こちらは、Gさんが6月田植えに参加した諏訪の酒
「真澄」の田んぼ。
<おらが田だ〜、愛着湧くでしょう?>
台風の後のいいお天気で、風に吹かれながら靡く穂波を
見ていると、稲の葉のいい香り。緑も鮮やか。
きもちが穏やかになりますね。
ちょっと休憩に、町おこしの施設ですか、寄ってみます。
「酒米ミュージアム 山田錦の館」
吉川温泉「よかたん」と飲食店などの複合施設で、
大きなホールで「山田錦まつり」など開催されるようですが、
普段は道の駅みたいで、地元の特産品の販売が人気です。
<おや、珍しい。ソーメン南京。卵黄ソーメンみたいになります。>
いろいろ買い込みたい衝動を抑え、道中摘むつもりで
安い!大きい!ピオーネ品種のぶどうだけは購入して、
せっかくきた酒米処。地元の米のお酒の試飲。
一杯100円〜で、カウンターで飲み比べできるように
なってます。6月に手仕事のおはなしの下見をかねて
訪ねた
「灘五郷」あれから兵庫のお酒、親しみを感じる
ようになりました。あの時「剣菱」のお酒を置いている店が
見つからなくて不思議でしたが、ここで限定酒に遇いました。
黒糖のような、しっかりしたコクがある仕上がりになってました。
「あれだけしっかりした、力強い稲から出来る酒やもの。
当然やね〜。」と新谷さん。
たしかに剣菱の山田錦、りっぱな成長ぶりでした。
日本全国の田んぼを見て勉強されている新谷さんのおかげで、
こちらも感化されて田んぼも日本酒も見方が変わります。
ミュージアムには、なんにも資料がなくて、こんなスゴイ
酒米産地だと気づいてる人が少なそうで、モッタイナイ。
私が今回ちかくまで来たのなら、時間があれば、是非訪ねて
みたいお寺がありました。しかしお寺の名前が思い浮かばず。
「国宝の大きな金の阿弥陀さんと菩薩さん二体が並んだ有名な
お寺、近くにあると思うんですが、ご存じないですか?」
お店の人に聞いてみても「さぁ?」付近の案内板を見ても
載ってない。男子二人は行ったことがない。
えぇ?モッタイナイ。
「あぁ、思いだした、<浄土寺>!」
すぐに検索したら、ちかいとえば近い。鳥取の道中といえば
さもありなん。行きましょう。ここまで来てはモッタイナイ。
一同、小野市の浄土寺へ〜〜
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