モノ作りのお話で、ずいぶん時間が過ぎました。
朝一番の飛行機でやって来ましたが、もうお昼時。
お腹が空いてきました。
「池原さん、さっきのモノちょっと味見していいですか?」
お昼どこで何を食べるか・・重要なゆんたく中ですが・・
いろんな選択権を想像してると・・ぐーーーっと。
わー、「ゆし(島)豆腐」
器は池原さんコレクション、金城須美子さんの昔のワンブー
(茶碗)とってもおおらかでいいでしょう?
お箸は沖縄ではポピュラーな、二色使いの木のお箸。
「太陽と月」を表すそうです。陰陽道の影響でしょうか。
お豆腐は、コシがあって豆の味が濃厚で美味しかったです。
して、このワンブー、私があんまり「いいなー、いいなー」と
離さへんものだから、記念にプレゼントしてくださったのです。
(大事にします。すいません。)
実は今日着いた時に、できたての島豆腐は、すぐに売りきれ
るよ。って話を聞いて買いに連れて行ってもらったのでした。
今晩泊まる民宿の近くの、いわゆる“よろずや商店”
さーたーあんだぎーからちゃんぷるーから、トンカツ弁当まで〜
お総菜も豊富で、洗剤から週刊誌からタワシまで何でも揃う。
朝6時から夜8時まで営業の働き者のお店。チョット前は午前様
まで開けていたそうで、さすがに身体を壊して短縮したとか!
これが、ゆし豆腐。沖縄ではお豆腐をよく食べるので、
美味しいお店は、個人店でも午前中に売り切れます。
空港までの帰り道、乗ったタクシーのおじさんがとても
親切な人で、石垣島の食べ物の話をしていたら、
「空港行く途中に、手作りじーまーみー豆腐の店があるけど、
寄ってみるさー?」「時間が間に合えば、ぜひ!」
と案内してくださったのです。
住宅街の細〜い路地を入る、倉庫のような建物。
お餅屋さんなのです。これは絶対探しようがないですね。
お餅は紅くて、餡入りと、沖縄のおめでた時に食べる擂った
胡麻がたっぷり入った月餅みたいな胡麻餡の二種。
じーまーみー豆腐は、ピーナッツを練った豆腐なのですが、
お餅屋さんで販売されているとは。
さすができたて、これまで食べたお豆腐の中で一番でした。
(病院のような空港の待合室で、戴きました。)
運転手さん、面白い方でした。もう一つ島の名物に、島胡椒
ひぱーつっていうのがあるから、空港の二階の食堂で味見させて
もらって、気に入ったら土産コーナーで買いなさい。と。
こちらも図太いもので、食堂のホールの若いお姉さんに、
タクシーの運転手さんに、こうこう薦められたのですが、味見
していいですか?と。「どうぞ」と差し出された小瓶。
島で自生する胡椒の調味料とあり。(世界最古の胡椒とも)
手で受けて、ぺろっと味見。うん、買って帰ろう。
お姉さんも親切な人で「どうぞ」とおしぼりを渡してくださる。
あぁ、時間が無い。すいません。お騒がせして。有り難う〜〜
写真を撮る間もなく、胡椒は皆あげてしまって。
そんな特産品もあります。ということでした。
さて、脱線しましたが、お昼は2日前にOPENしたばかりの
お知り合いのお店「旬家 ばんちゃん」にしましょう。という
ことになりました。もっと滞在できたら、池原さんの叔母様が
野草を用いた料理研究家なので、あだんや自家製島そばを作って
あげられたのに・・。短い滞在にくやし涙。。
アットホームなお店は、お花で溢れてました。でも、
2日前にOPENなんて、不思議なご縁。朝と昼定食だけのお店。
<旬の素材の美味しさを存分に味わって欲しい・・・
野菜をふんだんに使った体にやさしい食事を食べて欲しい・・・
そんな思いをこめて 料理のジャンルにこだわらず
気軽にお箸でいただけるスタイルで提供します
白保の風景とともにどうぞゆっくりお召し上がり下さい>
そして、各食材の生産者の名前が書いてあります。
素敵な笑顔の奥さんが、島の野菜を説明してくださいました。
この日、1月末なのに穏やかで暖かく、海の見えるコテージにて
明るい日差しの下、食事しました。
前菜 赤大根シークァーサー漬け ほうれん草白和え
まうりセンチュ
定食メインが2品選べます。 島豚シチュー
イラブチャー(甘鯛)甘唐辛子甘酢あん
グルクンと島野菜のミルフィーユ 和風油椒鶏(タレ付鶏唐揚)
野菜いっぱいのお汁を一口。
「あっ、関西の味。けんちん汁!」「石垣で?」
それもそのはず、シェフは神戸出身で軽沢ホテルのコックさんでした。
やはり自分の味覚というのは、どの土地に行っても現れるのですね。
紫色の五穀米のような、島のお米「黒紫米」も滋味深く美味しい。
デザート さんぴん茶シフォンケーキ たんかん豆乳アイス
デザート(¥300)・ドリンク(¥200)は別ですが、
定食は¥1,300 良心的。
う〜ん、帰りたくないなぁ〜。。
この珊瑚礁の海を埋め立てて、空港を造る計画には住民の反対が
勝利しました。守らねばならない風景。
珊瑚のお骨を拾い拾い、お箸置きに、剣山に・・
お天気もいいので、ぶらぶら歩いて民宿に戻りましょうか・・
石垣島の古い地区は、赤瓦の平屋造り、台風対策も備えた
典型的な沖縄民家が残っています。
家を囲む石垣も石灰岩です。珊瑚のようで面白い表情。
旧暦正月の沖縄。珍しいカタチの注連縄。
「これはオオタニワタリといって、島の野草。食べられるのよ。」
歩きながら島の自然に触れつつ、泊めてもらう民宿に着きました。
「石垣で泊まるなら、ここ以外に考えられない。」と、
ご紹介頂いたのは、一軒の民家を一組に丸ごと貸してくれる、
横目ご夫妻が維持されてる素敵な民家。
横目ご夫妻は「八重山古典民謡保存会」にて、三線・舞踊・琴を
教えておられます。
なんと、こちらで「三線教室体験」しました。
日常聴いたりしてますあこがれの三線ですが、弾くのは初体験。
ミーヅル(女絃)ナカヅル(中絃)ウーヅル(男絃)という
三絃の押さえる場所によって、音階を奏でるのですが・・
わかってはいましたが、自分のどんくささが・・
「ソソドドララソ♪」きらきら星は、「そ〜そ〜どぉ〜どぉ〜」
お経みたいです。
私があんまり離さへんもんだから、横目先生が
「一晩貸したげるから、民宿戻ってからも弾いてみんなさぃ〜」
これが噂の「オオタニワタリ」(島料理“南風ぱいかじ”於)
公設市場を散策した夜、赤瓦の民家では「そそどぉどぉ・・」
さぞや、ご近所迷惑でしたでしょう。。
さてさて、春分の日も過ぎて、
早くも桜が咲き始めた京都に戻ります。
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