2025年 10月 26日
『堂本印象展』京都国立近代美術館 |
自転車で京都散策〜
午後からは、京都国立近代美術館にて開催中の『堂本印象展』(〜11月24日まで)

「窓」(1953年) フランスの骨董屋の外観をモチーフにしながら、右の窓には赤ん坊をあやす母親、左の窓には、人生に疲れた様な白髭の老人が描かれています。看板の横には、人の一生を骨董品になぞらえて諭す文言がフランス語で書かれている、ウィットの効いた作品です。己の職業柄、ニヒルな笑いを誘う印象的な作品でした。
京都で生まれ、亡くなるまで京都で活躍した京都画壇を代表する印象(1891〜1975)。没後50年を記念した近美初の回顧展です。
さすが、圧倒的迫力、多彩な大作が一堂に公開されていました。
印象の出世作となる官展出品作品がずらり並んで圧巻です。特に東大寺収蔵の「華厳」は、大曼荼羅図になっているので、隅々まで目を奪われました。
其の「華厳」「訶梨帝母」「維摩」「乳の願い」が並んだ一室は、圧巻です。
ポストカードでは大きさを伝えることができませんが、何れも一辺2m超えの大作。
1920年代というと、世界の美術の潮流は、アール・デコですが、毎年入選を果たす官展で、印象は日本の歴史や宗教的なモチーフを選んでいます。かえって、日本のアイディンティーを求める方向だったのかもしれません。今見ても新鮮です。
1930年ごろから、具象化から一気に世の潮流に舵を切り出します。キュービスムを意識させる表現などが見られて、1952年に欧州旅行へ行ったのを機会に大きく画風は変わります。抽象と具象が織り交ぜられた「アンフォルメル」時代に入ります。

一生に此れだけ画風が変化するも、力量や完成度がぶれない巧な画家も稀でしょう。いつの時代も画面の隅々まで気を抜くところが全くない。誠実な方だったのでしょう。絵画の他に、陶芸作品、和菓子店の包装紙、お酒のラベル、デザインされた木の椅子、木彫の玩具など。。。実際、北区の堂本印象記念館は、自身の設計によって建設されました。多才な印象の作品、今見ても発見がたくさんあります。
4階コレクション展でも印象と同時代に活躍した作家の紹介が観られます。堂本印象の家族、設立した同人会「東丘社」の作品群、アンフォルメルの時代。
または、印象と懇意にしていた京焼の六代清水六兵衛の特集展示。当時は珍しくなかった異業種の作家との合作ですが、残された作品から試行錯誤の跡が感じられます。今はITが参入してきて、さらっと難なく拵えられる気がして、味がないというか、特別味がないというか。見た目のカッコ良さばっかりというか。
快晴の一日、移動は人力の自転車が一番。
遅めのお昼が食べられる「おばんざいとおやつ はなの木」さんへ寄りました。店主さんは、吉田山の近くの住宅街にて、金曜日だけ「濱口商店」さんを間借りして営業されています。
おばんざいプレートは、お手間入りのおかず9品と、具沢山味噌汁、ご飯のセットです。しっかり噛む!乾物や根菜の旨味を感じる品々。一品づつ飽きない味に工夫されています。
他に季節の焼き菓子(此の日は紅玉のパイとケーキ)や、おはぎ、おぜんざいなどのお菓子と飲み物で喫茶利用としてもできます。各種テイクアウトもあります。
口当たりは甘くなくて、後から黒糖の味がする滋味深い雑穀米で拵えられたおはぎのファンです。
何れも丁寧に、身体にやさしい食事を提供されているので、お子さん連れのお客さまにも人気。此の日も待ち合わせや打ち合わせの場所に利用する方がいらっしゃいました。
最近始まった月に一度の「よるのき」の日。夕方から居酒屋仕様になります(お昼時も選りすぐりの日本酒あり)。
店主さんが此れまで実経験されてきた、各地の食の体験が活かされた隠れ家的な空間。店名の通り、木から枝葉が伸びてきて、ゆっくりゆっくり実をつけて、花開こうとしているのを感じました。頑張ってください!
by mottainai-amata
| 2025-10-26 15:42
| 観てみよう展覧会
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