『HoneyAnt流麹講座』酒粕編ご報告

春めいた佳いお天気の日曜日の昼下がり。

あまたの会『HoneyAnt流麹講座』を開きました。第6回目になりましたが、

今回のテーマは、酒粕と甘酒を使った漬物と調味料作りです。

ちょうど今が旬の酒粕。食べ比べすると面白い、酒粕はお酒とおんなじで、

蔵元によって香りと味が全然違う魅力的な発酵食品。

ご講師の江種さんが用意してくださったのは、滋賀県の不老泉・京都京北の

初日の出・福井県の白岳仙の酒粕でした。このなかでは、不老泉に甘みを感じ

ました。地域によって風土が違う、水が違うことは大きく影響します。

その酒粕をペーストにして、米麹から作った甘酒の分量を調整して漬物床を

作ります。今日のために江種さんが漬けてくださった、1週間漬けカブラ、

1日漬けニンジン、何方も旨味が増してます。ニンジンは固いですが、歯触り

良いですし、やわらかなカブラは更に甘いですし。歯応えはお好みですね。

漬けたあとの酒粕ペーストには、ごま油に酢、ピーナッツバター、味噌、ニンニク、

玉ねぎ、生姜などを混ぜるとドレッシングや調味料に早変わり！床のペーストを

そのまゝ食べても漬け込んだ野菜の出汁が効いて美味しいこともわかりました。

其々レタスに載せて食べましたが、いろんな味が楽しめます。

ターサイと炒めたものを試食しましたが、本格中華のお味でした。

皆さんには、塩もみした野菜を漬け込む初めのキットを作って頂きました。

あっという間にお持ち帰り分ができましたよ。あとはご自宅で、だんだん味が

変わってゆく過程をお楽しみください。

「ぬか床と違って、匂わないのがいいですね〜」「お手軽で応用が利くのが便利」

と、新しい漬物の発見がありましたね。

前日まで福井県のご実家に戻ってらっしゃった江種さん。おみやに水ようかん

頂きました。水の美味しい地域だからこそ、ツルッとした喉ごしは最高です。

出来立てを味わえる、傷まない寒い冬の風物詩です。

福井県は全く雪がなかったそうです。やはり暖冬なのですね〜。

しかし、夏の水不足大丈夫かな？家に戻ると、花背はまだ雪景色で、不思議な

感覚でした。そう仰っていました。

毎回重ねています江種さんの麹講座は、自然に囲まれた花背の環境の下で、

ご自分が実践された実験の繰り返しによる生活の知恵が詰まっています。

そこがネットやTVの情報だけでわかった気になるのと違って、説得力もありますし、

我らも本当にやってみようという気になれるからいいのです。

講座のなかで、江種さんが、山に自生している山茱萸(サンシュユ)という植物を

使って、自家製ヨーグルトを作っている。というお話しがありました。

ちょうど弊店には、去年の秋に伊藤由貴さんのガラス展でご来店頂いた岐阜の

Sさんから頂戴したサンシュユを飾っておりました。葉は枯れて、実はしぼんで

シワシワになりましたが、蕾がつき、黄色の可愛らしい花が咲いています。

実際皆さんにお見せしながら、話しが盛り上がりました。

植物の枝には乳酸菌が含まれていて、温めた牛乳や豆乳を凝固させてヨーグルト

になる、ブルガリアでは「ヨーグルトの木」とよばれている。そんな風にネットで

読みましたが、眉唾もんでしたからビックリです。夏や冬は順調に固まるのに、

秋は出来具合いが悪くなるのだそうです。実を熟させたり、花芽をつけたり、

季節によって植物が持つ成分が変わるのでしょうね。目には見えない自然の力、

偉大です。

きれいなグミのような赤い実、渋くて不味くて食べられないというのも本当でした。

江種さんの確認済み。食べちゃったのですね〜笑

ご紹介しきれませんが、とても興味深い、面白い時間が過ごせました。

また次回もよろしくお願いします。昨年、泣く泣く台風で中止になってしまった

秋茄子は嫁に食わすな麹漬け編、ぜひリベンジしましょう。

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