2017年 12月 19日
豊国さんのおもしろ市、タイムスリップ |
毎月8のつく日に開かれる、豊国神社のおもしろ市。
今年も早いもので、あと2回。
毎年師走になると、お膳やお椀、羽子板などの新年に因んだものが並ぶ傾向。
最近、漆器は手間ひまかけられて作られた割には価値が下がってきて、着物と同様
可哀想になってくるような値段に。それでも売れないようです。
昔の本漆の漆器は、下地の木も本当にしっかりしていますし、
もちろんオール国産で、堅牢で温かみがあって良いものですが、扱い難いと
思われるのでしょう。捨てる神ばっかり増える一方で、拾う神は少ない。
拾う神となり得るか、なんぞおもしろいものはないか?と、朝からうろうろ。。。
何時もは出しておられない店で、ハッと目を引いた朱絵の漆器皿。
「業者じゃなくて、家の整理のために試しに出してみただけで〜〜」
そんなお店のおっちゃんから、
「おたく、なんか商売したはるでしょ。ちゃんと見てはる」
ギョッ‼︎
「いえいえ、ちょっと好きなだけですよ〜(笑)」
で、裏も表も注視して連れて帰ってきた幾つかの戦利品のなかに
(ちゃんと抜かりなく値交渉してきましたよ)
「羽衣盆」この渋渋の紙の包装袋。
「銀牌受領 於平和記念東京博覧会」と書いてあります。
調べたら、平和記念東京博覧会とは、1922年(大正11)上野公園で世界平和を掲げて、
富国強兵よりも殖産興業に力を入れていることを発信するために上野公園で華やかに
開かれた博覧会です。不忍池には遊覧船が浮かび、豪華なパレードも。
奇しくも翌年は、関東大震災で焼け野原となった東京都内の避難所となってしまった
上野公園。
詳しく紹介されたページを見つけました。
ロシア革命により日本に逃れたロマノフ将軍の令嬢マリヤが、ロシアパンの店先で
客寄せをしていた件(現 新宿中村屋のロシアパンのルーツに当たるとか)、
広報に使われたポスターの件(ほとんどアルフォンス・ミュシャのパクリでは?)など、
読んだらいやおもしろいわ。
約1世紀も前に発明された硬質漆器が、ここ京都のおもしろ市で発掘されました。
ほぼ未使用、なんと¥500
もう一枚、先ほどのハッと目を引くこの図案、分かる方にはお分かりでしょう。
江戸〜明治〜昭和初まで、奈良県吉野地方で作られていた「吉野塗」
吉野で豊臣秀吉が開いた花見の大茶会、そのときに使われた芙蓉や葛の絵の漆器が
大層評判良く、そのまゝ受け継がれたといわれています。
ここ京都の秀吉さんの豊国神社で見つかるとは、またご縁ではありますまいか。
として、加賀山中塗の項目にあげています。
<永く続いている昔からの模様で、一つの型にまで成り切ったものであります。
全体として模様を生む力が衰えて来た今日では、こういう伝統的な図柄の存在は、
仮令新しみを欠くとしても、日本固有のものとして大切にすべきだと思います。>
と、柳は昭和18年の発行時に記しています。表紙にも芹沢銈介が描いた挿絵が
載っていますね。
「吉野絵」を調べると、奈良から輪島や山中などの漆器産地へ広まって、
現在も図柄は継承されているようです。私が求めたのは、葛の図柄のくり貫きの皿。
ざっくりした厚みがあって、オモテ面の中心が盛り上がっています。花の芯が
立体的に見えて、意図したのかそうでないかは別として成功です。真っ黒で
わかりにくいですが、ウラ面は高台部分を一段削ってあります。
店先で見ているときは全然忘れていたのですが、ただいま京都高島屋で開催中の
「民藝の日本」展にも展示されています。何処かで見た記憶が頭の隅っこにある
ものですね。何処かでしかと見てるんですね。
5枚のうちから、朱漆の線がイキイキして塗りの状態が良いのをいちまい選んできた
つもりでしたが、柳先生がこんな風に著書でも書かれているものですから、
助平心が働いて、もうちょっと買い足しに行こうかな。とか(笑)
ご近所のお客さまが、おもしろ市へ見に行ってみると仰るので、まだあるか確認
してもらいましたら、吉野絵皿、15時過ぎにはなかったとのご報告。
我ながら、欲がないもんでして。
おまけして、いちまい¥1000だったら、あのときぜんぶもらっとけば良いのにね〜〜
by mottainai-amata
| 2017-12-19 15:18
| 京都大和大路オーライ
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