
連日大盛況の京都国立博物館「国宝展」も終盤戦となりました。
会期は11月26日まで。現在の第三期の展示は12日明日までとなります。
最終第4期は、またまたまた多くなるでしょう。
金曜・土曜日は夜間開館日です。20時まで観られますので、
多少は空いているかと思って行ってきました。
閉館1時間前ですが、エントランスはこの人だかり。
驚きでブレてる写真が、さらに蠢めくシルエットを怪しくしています(笑)
並ばずに入ることができましたが、一足踏み込むと会場はムッと熱気。
ほぼ貸し切りで雪舟の部屋を堪能出来た、第一期のあの夜は
なんだったのでしょう。
夢か幻か。。。。
マスメディアの効果はすごいですね、
皆さん遠方からこの機会を見逃すものか!と
駆けつけてらっしゃるようです。
先ずはエレベーターで三階へ上り、降りるように観るのが平成館の常ですので、
上がってみましたら押し合いへし合い。
「日本書紀」や「日本霊異記」などの書籍は、近づいてとても観えません。
これは、作戦変更です。
とりあえず流しで観て、閉館間際に戻ってきます。
縄文の土器ヴィーナスの横には長蛇の列、
いや、ヴィーナスのケースはスケスケです。
この列は「金印」
あのちっさい金印です。
三階から二階まで階段を使って並んでいます。
博物館のスタッフをなさっている弊店のお客さまが仰るに、
「キンジルシとはなんのことですかな?」と質問なさる方もやっぱり並ぶ。
館内は、とりあえず並ばなくてはならぬ雰囲気になっている。
閉館とともに閉店になるミュージアムショップもこの通り。
二階の仏画、教王護国寺(東寺)の「両界曼荼羅図」曼殊院の「黄不動明王像」
こんな晴れ晴れと明るいところで観る機会は稀ですから、膝の細部の表現まで
観えてよかったですね。
三期の目玉のひとつは、長谷川等伯の「松林図屏風」でしょう。
フランス人らしきご婦人2人も「ほぉぅ〜」とため息。
閉館15分前、2巡目したときは、屏風の前に半円型の空間ができていました。
皆さん最期にひと目観ようと集まり、ただ屏風を見つめて立ち尽くす。
全体像を眺めたいという気持ちは合致。
それで、誰がシッシと蹴散らしたわけでもありませんが、
其処に1.5mくらいの「間」が。
チョット奇妙なスクラムに(笑)
一階の染織、熊野速玉大社伝来、阿須賀神社の「古神宝類」どれも贅を尽くして
素晴らしい。
琉球国王尚家の衣装、ホンモノの紅型染で白と黄色の鮮やかな衣に吉祥文様、
沖縄の光に映える眩い衣装です。

閉館ギリギリになっても続く、キンジルシの列、
館内を走っている人もいれば、くたびれ果ててベンチで居眠りする人も。
いまや博物館はテーマパーク。展示出品はアトラクション。
七条通りは「国宝通り」なんてよばれて、ダラダラ歩いて苦労して
辿り着いたものの、ひとつの国宝をじっくり観られる展覧会のほうが、
結果としては、印象に残るのかもしれませんなぁ。

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