2016年 05月 21日
間も無く終了。京都国立博物館『禅』 |
全国の禅宗のお寺からお坊さんも集まって来られているそうです。
毎日、観光バスが何台も入庫しています
「臨済禅師1150年 白隠禅師250年遠諱記念」節目の展覧会。
弊店にも帰り道がてらに、お坊さんが立ち寄られることがあります。
昨日の御一行様は、某京都の有名寺院から。
ある方が店内のMoanaさんのガラスのアクセサリーをご覧になっていて、
「これはなんですか?」と問われ、
「毛のない方に大変申し上げにくいのですが、ヘアピンです」
一同大爆笑。
結局、お嬢さんのプレゼントにと、2本お買い上げ頂きました。
さて京都国立博物館にて開催中の『禅ZEN展』も、残すところわずか。
22日までとなりましたので、最終夜間入館日に拝見しました。京博HP
日脚が長くなりました。東山にて綺麗な夕焼けです。
鎌倉時代に中国からもたらされたといわれる禅宗。
特定の経典を持たないので、教えは文物に頼らず、
師の心から弟子の心へ
以心伝心で受け継がれてきました。
昨今は自己啓発や和食世界遺産などのコンテンツで、
座禅や精進料理ブームのようですが、日常生活の清掃や湯浴みまでも
修行の一環と考える禅宗の独特の悟りの境地へ至る考え方。
古来より日本の文化にも大きく影響を与えています。
今展覧会の水墨画や喫茶に関する展示。
良い作品がたくさん観ることができました。
新館の平成知新館の3階建ての展示ブース、端から端までギッシリですね。
夜間でも老若男女大勢の観覧者でした。
禅宗の絵画といえば水墨画が主流ですが、長谷川等伯・伊藤若冲など、
展示されている竹林図の表現を比較しながら観ても面白い。
久しぶりのご対面 京都鹿苑寺蔵の伊藤若冲「竹図襖」
楕円にシュッ、楕円にシュッ、それだけで竹林を思わせる構図。
現代アート顔負けの筆遣いとデザイン力。さすが〜。
眉毛や髭の描き方も様々な達磨さんも良かった。
国宝 雪舟等楊「慧可断臂図」本物を観ると意外と大きな絵なのです。
ノッペリした人物の墨の輪郭線が、バックの岩肌から手前に際立ちます。
そして、中国所縁の作品と日本作品を比べると、いろいろ発見ありき。
怖いほどのエイリアンみたいな「十八羅漢像 羅怙羅尊者」(江戸時代)
「腹割って話そうや」……ではないですね(笑)
中国の仏像は頭でっかちで超リアル。
京都鹿王院「十大弟子立像」(鎌倉時代)の写実性は、
身近にこんな修行僧がいはりそうな親近感。
(伝)運慶らしいですね。運慶?快慶?工房作?
昔、鹿王院の本堂で見ても暗くて、
それほど印象深く感じ取れませんでしたが、
京博のライティングの効果ですね。細かい皺までもよく見えます。
人間味のある温和な良い表情をなさった「摩訶迦葉」
ハガキにこそなってませんでしたが、次回お会いするときまで
忘却しないようにブロマイド写真が欲しかった。
陶磁器も禅宗から茶の起源を考察する出展が幾つかありました。
中国 龍泉窯の青磁はいつ見ても清々しく。
「油滴天目」「玳玻天目」「灰被天目」「瀬戸天目」など
一つの展示ブースにて、日中の茶碗比べ。見応えありました。
瀬戸天目などは、室町時代のモノ?信じられない。
それから印象に残ったのは、重文の「九条袈裟」元時代(13〜14世紀)
現在天授庵蔵品ですが、草木染めの糸による緻密な刺繍がこの状態で
残っているのが奇跡的。ただ仏さんのお顔がほとんど失われているのが残念。
素人眼ですが、刺繍のステッチが独特な技法のように感じます。
これは正倉院宝物に匹敵するのでは。。
生地の藍染も深みがあって、退色する様も素晴らしかったです。
墨・紙・陶磁器・漆・木。。脈々と伝わる文化には感服します。
外国人の方も大勢観に来てらっしゃいました。
日本宗教美術と文化の継承を「禅」を通じて紹介する良い展覧会。
平成知新館建設のコンセプト通り、各言語に合わせた詳しい解説がなくとも、
作品の見せ方で魅了するアート的展覧会としては成功しているでしょう。
重厚な歴史的建造物の中で、全体を見通しながら平行移動で観るのも、
それはそれで趣がありました。
もう使われることはないのでしょうか。
長年親しんできたシンボリックな建物だけに、
なんだか淋しい気持ちです。
by mottainai-amata
| 2016-05-21 10:14
| 観てみよう展覧会
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