2016年 01月 14日
年末年始のクラフトあまた石垣島たより 最終回 |
祝賀会は奇跡的なお天気だったようです。お天道さまも祝福された
みたいですね。翌日は朝から雨です。
「雨、あめもっと降れ〜。したらばゴルフは中止になるさ〜」
若猿の会の皆さん、本日は二日酔いで午前中ゴルフ、昼からボーリング、
夜はカラオケのスケジュールだそうで(笑)何十年ぶりかの同窓会も大変ですね。
幾人かの願いが通じたのか、だんだん台風のようになってきました。
本当は黒島へ船で渡ってみよう。そんな計画でしたが断念して、白保地区に
連れて行ってもらいました。今回の旅は本当にドボンと白保漬けです。
海岸を歩きました。海の色は春の海に比べ透明感がありませんが、やはり海は
いいです。ちっさなことは、全て引きさらって流してくれます。
畑の向こうに御嶽が見えます。我ら内地の感覚では氏神さんに当たるのでしょうか。
沖縄らしい賑やかな、面白い注連縄飾りがされていました。
変えられていました。台風の影響が強いので、RC構造の建物が増えていきますが、
この白保の集落の石垣と赤い瓦屋根の、自然と一体化するゆったりした雰囲気は、
残って欲しいですね。
白保の日曜市は2005年から始まり、離島フェアで島おこし奨励賞を受賞して、
月1回だったのが、毎週日曜日開催に。モノも人の交流も大きくなっていきました。
話題の観光スポットにもなってますが、島の手仕事に触れられる市と聞いて
ましたので訪ねてみたかったのです。(ほとんど日曜日に来島することはないので)
雨降りのお正月早々でしたから、出店数は少なかったのですが、オバァの手作り
米味噌の具だくさん味噌汁(¥200)飲みながら「島豆腐と南瓜とキクラゲと
落花生とピパーツの葉のトッピングは欠かせないよ〜」なんておはなし伺ったり、
「あら、この間はどうも!」声をかけて頂いたのは池原館長の従姉妹さんで、
先日の親戚新年会の席でご一緒した方。「じつは、本業が織りなんです」
京都では、石ほおっ(投げた)たら知人に当たるという、狭い社会を表す表現があり
ますが、石垣では歩いただけですぐ当たりますね。
「おかずとりの海」(波打際を歩くだけで、その日のおかずが取れる豊かな海)の
恩恵を受け、サンゴが風化した土壌で育つ農産物も豊かです。
郷土芸能や伝統行事は、そんな自然の恵みとともにある暮らしと密接に関係して
います。
<サブムラヤ ユガフムラ ヤタシキンドゥ イナガヌムヌン ヤマヌムヌン
ピテギヌムヌン キッシニ アタシキンドゥ ピトゥスカラナ サブムラゴン
アシピン オーリヒヨリヨー>
「白保村には豊かに育ったものが何でもある 海のもの、山のもの、畑のもの
いっぱいいっぱいあるから たまには白保村に遊びに来てくださいね」
パンフレットに書かれていた島くぉとば(島言葉)です。もちろん訳してもらわないと
全く意味がわかりません。祝賀会のときも、1ページに及ぶ祝辞が島くぉとばで
書かれていました。(下に訳文がついてましたが)
<きゅうやー、けーに、よいしひょーり、しぃかいとぅ、ふころはゆー>
「今日は、このようにお祝いして頂きまして本当に有難うございます」
という感じです。
オバァに「寒くない?」と島くぉとばで声をかけられて、キョトンとしてましたら
池原館長は「懐かしいね〜」と。だんだん薄れて消えてゆくのかもしれませんが、
2009年にユネスコが消滅の危機に瀕する世界の言語のひとつとして「島言葉」や
「アイヌ語」など8件を認めたように、琉球の言葉は日本の一方言ではなく
世界の言語です。
島んちゅに根付いた自治性や独自の文化は、ずっと伝えられてきた言葉や音楽、
暮らしの知恵、自然の法則などがちゃんぷるー(混ぜ混ぜ)して形成されたのだと
思いました。
このたび貴重な時間を過ごさせて頂き、日本の奥深さを感じ、
生まれた国のことすら、まだまだ。。。と思いました。
お世話になった皆さん、有難うございました。
by mottainai-amata
| 2016-01-14 14:52
| クラフトあまた沖縄たより
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