やっと陽射しがでてきました。
明るい空に豊国神社「おもしろ市」
月のうち8がつく日に立つ、なんでも屋市。
弘法さんや天神さんに比べたら、小さい小さい豆粒規模ですが、
寺社仏閣の参道界隈など、人の集まるところに商いは生まれる。
自然現象的な昔からのしきたりが遺されている気がして、
ワクワクと嬉しいものです。
子どもの頃から縁日といえば、ワクワクしませんでしたか?
「あ、あまたさん。おはようございます。
この白菜安いねぇ。買っといたら?おひたしでも何でも使えるし。」
市にいつも出てる八百屋の店先にて。
それはそうだと、奥さん買わずに、私が大玉をつい買ってしまいました。
こんな風にご近所さんとバッタリ出会って、井戸端会議が始まったり、
見ず知らずの観光客と会話が生まれたり。。
小規模ながらも、地域の社交場がガクンと減った現代。
特に京都の街は、ご近所さんとのネットワークで作られてきた街なので、
歳時記の行事を担うまでに育まれるコミュニケーション、
大事にして欲しいと願います。
豊国さんの前から西本願寺に続く<正面通>も、川端通まで
かつては商店街があって賑やかだったそうです。
今は数件が残るのみ。人出もまばらです。

しかしながら、昨今の京都市内のマンション乱立は酷いです。
全国でも一二を争う <少子高齢化地域> 東山区は、
みるみるうちに <セカンドハウス向け億ション地域> に。
決して人口が増えて、街に活気がでてきたわけではありません。

日常生活に溶け込むお詣りの心。親から子へ、子から孫へ。
そしてこんな楽しいワクワクを知って、
完成豊かな個性的な大人になるんだと思います。


「おばちゃん、これおもしろいねぇ。」
「裏見てみ。大丸さんの紋入りやで。」
こんな記念品があったんでしょうね。プリント柄のアルミトレー。
28日は他の8の日より、お店の数が少ないのでちょっと寂しい市。


ですが、なかなかいい物を並べてはるお店が出ていました。
特に塗物がいいですね。お茶や会席道具など。。
「この螺鈿の台すごいですやろ。仕入れた昔はそら高かったですわ!」
「正直言うて、こんな場所で売るのはもったいないもんですわ。
店で綺麗に並べるもんや。⤴︎
せやけど安ぅせんと買ぅてくれんやないですか。
安ぅしてまっせ。ほんまに⤵︎……」
という店主のおっちゃん。
テンションの⤴︎⤵︎で引っ張るのがウマイ!
いや、勉強になりますわ。
ちょっといいな。と思った物の値段を聞いたら、
いや、良心的やわ。毎回出してるって?気がつかなかった。
市は店の数ではない。内容の問題だ。
帰り道、いつも不思議に思う長屋住宅の猫道。
お気づきのとおり、かつて広大な敷地に大仏殿があった
方広寺の礎石の石垣の端。
弊店の住所「石垣町」もたぶんその名残。
これは何のための穴の羅列でしょう?運ぶ何かか?差し込み穴か?

狭い路肩に作られた花壇。間もなく咲きそうな薔薇一輪。
すっかり地域の風景に溶け込む石垣。
朝イチはあんないいお天気だったのに、店に戻ると猛吹雪。
ご近所にて、開店前のおもしろ散歩。

↑クリックして頂くとブログランキングにカウントされます。応援して頂けると嬉しいです。