また、台風が近づいてきて、週末から明けは雨模様のようです。
観光地にて、人の混み具合が目立ってきた京都。
お天気の悪さが、空いてると思わせて裏目に出て混むという
裏の裏をかくパターンもたまにありますが。。
公開日時が決まっているところは、そうも言ってられない。
急ぎ、オススメ美術鑑賞です。
連日混んでいますが、空間が広いですからそれほど気にはなりません。
ここまで展示室の照明を落として、スポットライトで照らし出す効果を
狙っている大規模美術館・博物館は、京都にありませんでした。
一階入ってすぐの「彫刻」展示室は、目が慣れるまでしばらく。。ぢっと。
「書跡・金工・染色・漆工」二階は「絵画」三階「考古・陶磁」
どの部屋もゆったりとした展示間隔に、陰影を作り、鏡を使い、
<資料>ではなく<美術品>として、どう美しく演出するか工夫されています。
自然光の反射を取り込んだ、明るい公共スペースが更に眩しく明るく感じます。
館内は極力立ちふさがる壁を用いず、吹き抜けを造り
影が動くのが見えるほどの御簾の効果を現代風にアレンジしてありました。
コンクリートの箱物をモダンに軽快に見せるインテリアは、

音声ガイド返却箱も

募金箱もスケルトンですから、誤魔化し不可能。

ゴミ箱も、アンケート回収箱も、立ち入り禁止バーも
徹底してムダの無いデザインにこだわります。
スタッフとして勤務する弊店のお客さま、
「取りあえず。ってその辺にポンッと物を置くのが罪悪感。」と。
始めは肩が凝るかもしれませんが、慣れたら身につく整理整頓ですね。
建築家は、谷口吉生氏。NYや東京国立博物館の建築を手掛けた実力者。
KYOTO NATIONAL MUSEUM として、世界中のお客様の期待に応えねば
なりません。たとえ意味が通じなくとも、美しいものはうつくしい。
それだけ展示演出に説得力があります。
現在「京(みやこ)へのいざない」展。京都所縁の国宝・重文が、
これでもかとズラリ並んでいます。前期(〜13日まで)後期(11月16日まで)
悠々と飾られた雪舟の「天橋立図」(国宝)
こんなに明るい水墨画だったっけ?なんて思いながら…
宝箱をひっくり返したような、所狭しと歴史的遺産が並ぶ昔の京博が
懐かしい。。。と思うのは、私だけ?(笑)
赤いレンガ造りの特別展展示館「明治古都館」との対比をバックに、
記念撮影するのが流行りです。
皆さまぜひ撮影スポットで、撮って撮られてあげましょう。

お久しぶりの北区紫野大徳寺

広い境内には、時代劇撮影スポットあり、交通道あり、紫野高校あり…
9日(木)まで特別拝観中 「弧篷庵」大名茶の完成者小堀遠州の監修で「綺麗さび」の特長がよく表れた建物として有名です。特に今季は本堂・茶室「忘筌席」書院「直入軒」茶室「山雲床」までも見学できます。書院から奥の間が見られるのは稀なこと。土日は大勢入れないため、並ぶ列ができるようですが、平日は大丈夫。少し待てば、西日の入る縁から静かに座って庭の眺めを楽しめます。ただし説明順通りに動かないと「はい、次の書院にお進みください。」と、ガイドスタッフの方から【黄カード!】勝手な見方と時間配分が許されない雰囲気。フリーダムだった佐渡観光が懐かしいなぁ。。。
作庭家としても有名な遠州が、自身の出身地近江の長浜の景色を懐かしみ造った近江八景の庭、船屋をイメージさせる茶室の空間構成。西側に面した忘筌席は、縁側の上半分が障子になっており、下が吹き抜け。差し込む西日が砂ずり天井(胡粉を施した杉板面)に当たると、川面を揺らす水面のように見える演出となっている。床の狩野探幽の水墨画も、光の具合で手前に見えたり奥に見えたり…室礼として収まった美術の贅沢な空間を、間近で愉しめる。写真撮影禁止【赤カード!】ぜひ、この機会をお見逃しなく。
7月の新聞切り抜き記事をですね、ずっと貼って眺めていて…今日のこの日のルートを待った甲斐がありました。堀川今出川通り西の「京都市考古資料館」
楽中現在の三条通富小路付近は江戸時代、いくつかの焼き物屋が店を連ね「せと物や町」と呼ばれていました。現在も繁華街の中心地ですが、建築工事の際に必ずと言っていいほど発掘調査対象に引っかかります。(施主さんには、バレタ!間の悪いことでしょうが。。)それら出土品は、全国各地の窯業生産地からの焼物。当時の文化レベルの高さを表す貴重な資料です。
平成24年「三条せと物や町界隈出土の桃山茶陶(中之町出土品)」として京都市の有形文化財に指定されました。それら出土品と、新たな弁慶石町の出土品の安土桃山から江戸初期の茶陶「備前・信楽」の特別展示会をしています。(〜11月30日まで)






またもやマニアックでしょう?(笑)陶片を愛して止まないコレクターの気持ちが汲めるというものです。
しかし、豪商や大名は日常生活でほんとうにこんなユニークな器を使っていたのですね。感性の豊かさに驚くやら、感動するやら……まさに <へうげもの> の世界です。
そうそう、昔の京博もこんな展示風景でしたよ。学芸員さんに「写真撮影よろしいでしょうか?こんな面白い展示会、もったいないので紹介したいのですが。」「どうぞ、どうぞ。助かります。」協力します。だってこの空間を、一時間超〜私独り占め(笑)
戸棚の史料のコピー、配布パンフレットも自由に頂けます。コミック「へうげもの」も全巻揃ってます。下世話なおはなしではありますが、京博「平成知新館」入館料¥520大徳寺特別拝観料 一軒につき¥800 京都市考古資料館 ¥0自転車で走り廻ったので 交通費¥0
まさに、古きも新しきも愉しめる <京(みやこ)へのいざない >の一日。

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