『金箔貼り教室』ご報告 |
初めての教室で、関心を持たれた方も多く満員御礼。
お忙しいところ有難うございます。
本日ご講師を務めて頂く京都の仏壇に施す金箔貼り職人さんも、
教室をしたことはあっても、一人でこの人数、このモチーフは
初めてだそうです。

そうでしょう。そうでしょう。
今回のモチーフは、私がリクエストしたキャンドルホルダーポット。
この業界では異色のガラス器。
金は光を通すと、青く透けて光るという思いもよらぬ特徴を見せたかったことも
あったのです。
さて、楽しい作品ができますように。。。

最初に先生から「金箔」について、お話ししてもらいました。
普段生活の中で、金箔を身近に感ずることは滅多にないものですから。
「今日は金箔貼り教室となってますが、実は京都では昔から金箔押しと言います。
他府県とは差をつけて、<金箔押し>と呼ぶ京都の金箔押し師は、
最高級ランクの仕事をこなします。そんな自信からきているのかもしれません。」
「また、金箔の生産は金沢市が日本全国のシェア約99.2% 携わる職人は、
<金箔打ち師>と呼ばれます。決まった正方形サイズを1万分の1mmまで均一に
叩き伸ばします。今日使用する金箔は、最高級純度の手打ち金箔です。」
「赤字覚悟の大盤振る舞いです。」
「まぁー、オリンピック特需景気ですねぇ。」(笑)

一組づつ包まれている金箔の一番上には、製造者の印(製箔)が入っています。
この箔を打ったのは、何某で、販売元は誰某ですよ。という補償印。
うーん、これが目に入らぬか!
ご参加頂いた方の中には、何度か金箔貼り体験されたり、ご自分の木工作品に
箔を使う経験者の方もおられて。
何かと質問も飛び交い、知らないこともたくさん学べて良かったですね。
早速実践してみましょうぞ。


まずは、貼りたいところに接着剤となるカシュー(漆)を塗ります。
不要な厚みを拭い取って、手につくネタっとした感触を確かめながら。。

この加減が、なかなかむつかしい。
拭き取り過ぎては金箔が付かないし。
「先生、これでどうでしょ?」「もうちょっと。」「取りすぎかも?」
口で伝えられない感覚の勝負。そこは熟練の職人技。


箔を紙と一緒に持ち上げる瞬間、角をススっと擦ることで摩擦の静電気。
それで上手く一枚だけ、持ち上がる。
これ、簡単そうでなんのなんの。
あっという間に、くしゃくしゃくしゃー。
先生は、指でぴんっと弾くと平らに。それもなんのなんの。
何事も思うようにいかない、1万分の1mmの世界。そこが、オモシロイ。

カッターで、スイスイと切り目を入れて貼っていくと面積が小さくなって
貼りやすいかな?この竹箸の道具、いいでしょう?箔箸だそうです。
使い込まれた箸の色が飴色になっていって、しなりが良くなって。。
手仕事の道具は、いいですねぇ。
仕事の出来不出来を決める大事な要素。



「おっとっと。。」「あぁ!そこじゃなくって!」
つい声が出るんです(笑)
始まりは和気あいあいと冗談も飛び出し、段々進むうち笑ってられなく
(鼻息でも飛ぶ)なって、一同 しーーーん。
しだいに無口に・・・
皆さん、お上手。まずは第一弾ウォーミングUPのお皿の完成。

同じ材料で作っても、それぞれの個性が表れます。
そこがオモシロイと、先生は今後の活動に、何某のヒントがあったようですね、



イボイボの出た本題のキャンドルポット、外側を貼る方・内側を貼る方。
内側にブラシングして削りを入れる方・・
いろいろ思いついたアイデアで作ってみるのが、何より個性なんです。
見てるこちらの方も楽しくなってきます。

真綿や筆で、不要な金を落として完成です。
二回目は段取りよく進んで、作業も早くなります。
でも、職人さんの仕事の正確さ、繊細さがわかりましたね。
金箔の仕事を外で見た時、見る目がかわりますよね。
東山区は、職人さんの多い町。
先日ご紹介しました「職人サミット」

京都リサーチパークでの「京都職人工房」
各地で様々な、伝統産業の未来を担う若手の育成事業があります。
しかし、知られてないのが現状だと思います。

今回のあまたの会に参加してくれた、若き京都の和菓子職人さんが、
薯蕷饅頭を作ってきてくれはったんです。それも金粉載せの!
中には鶯豆が入った早春をイメージしたお饅頭。
景色も綺麗で美味しかったです。ご馳走様でした。
「キャンドルを灯すと炎の色が広がって、癒されます。」
「ぼーっと見ていると、温かい気持ちになります。不思議ですね。
金は光を通すと、青く透けてみえるんですね。」
皆さんから、メールでご自宅の感想を頂きました。
京都の伝統工芸を少〜しかじった気がしましたね。
また、第二弾実践しましょう!

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