『第12回 中山道手仕事のおはなし』ご報告 |
高野の「自家焙煎コーヒーカダナ」本日イベント開催です。

南沖縄から北上中、手仕事のおはなしも甲信越にたどり着きました。

各都道府県の観光課から、お取り寄せのガイドブック
皆様には、一束ズッシリお持ち帰り頂きます。どこも力が入ってます。
移動手押しマイカーのタイヤが、キェーッ悲鳴を上げてました。
特に長野県は、地域別に特徴がありますので長野県 長野州………
で、成立してる感じ。それぞれのパンフも個性派です。

まずはカダナさんの、ご当地ランチ
新潟県より(お米はモチロン載っかってる紅いかんずり<唐辛子発酵食品>
鮭の漬け焼・のっぺ汁・最以北の日本茶 村上茶)取り揃えて頂きました。
なんと、いつの間に?カダナさん現地調査してきてくださったそうです。
遠いところまで、有難うございます。おかげで珍しいモノ美味しく戴きました。

カダナさんの、地図を指しての風土記のおはなし。
地方の言葉の紹介も面白かったです。


まずは信州「松本民芸家具」のおはなしから
写真は松民HPより
昭和23年松本民芸家具の創始者 池田三四郎氏が、京都相国寺で柳宗悦の講演会を
聴いたことが松本民芸家具の誕生の瞬間だった。
これまで馴染みがなかった日本人のための洋家具を、欧米の家具を研究して
国産材料にこだわって作った手仕事の家具。
梓弓の材料となる堅牢なミヅメサクラを用い、塗装は拭き漆の工法に近づけて
何度も重ねて生地に擦り込む。手の中に入るような小さなカンナで、手探りで
角度や厚みを確かめながらマニュアルのない仕事を淡々とこなす職人技。
使えば使うほど愛着が湧き、自身でアンティークにしていける手仕事のご紹介。
そして、ショールームのある松本市中町の、ナマコ壁が美しい街並みと、
美味しいお店のご紹介。周辺には、温泉もたくさんあります。
圧倒されるアルプス山脈を始め自然も、草間彌生コレクションを持つ個性的な
美術館も、安曇野ガラス工房や松本クラフトフェアなどの手仕事のおはなしも。
長野市も諏訪も須坂も松代も小布施も上田も…何処も見どころいっぱいで。
最初、長野県だけで会を一回出来ますよ。って言うてたんですよ。
駆け足では、もったいない。これ以上は、ゆっくり家でパンフご覧くださいませ。


デザイン担当の志原さん、武田信玄・新潟の棚田の風景画など描いてくれました。
力作、カダナさんで永久保存版!

日本のワイン(山梨・長野・新潟県)
お持ちしたワインは「小布施ワイナリー ドメーヌソガ」
気軽にコップで楽しんで頂くワインとして、1949年誕生の曽我彰彦氏の
ワイナリーがオススメする、その名も<ちゃぶ台ワイン>
日本で欧州並の有機栽培はムリだと言われながらも、欧式垣根仕立ての
ぶどう園で可能にした小さな年間出荷本数4万本のワイナリー。
極力ぶどうに負担をかけない、自然のまゝ昔ながらの製法で造ります。
柔らかな澄んだ味わいのワイン。
オススメ頂きました「名酒館タキモト」
新谷さん、いつも有難う。
山梨県は日本有数のワイン産地。国内の1/4 約90件の醸造元があり、
サントリー・メルシャン・マンズ・サッポロなど大手も参戦している。
和食に合うワインも開発中。海外へ発信。グローバル化するワイン市場に、
日本のワインのコストパフォーマンスは今後どうなるか?
日本のドメーヌのご紹介と共に、皆さんと一考。

佐渡島(新潟県)
この島は、新潟県より佐渡汽船で約一時間。飛行機佐渡線で25分。
佐渡沖を暖流の対馬海流が流れて、本土新潟より冬は暖かく、夏は涼しい。
国仲平野のお米、周りを海に囲まれ海産物が豊富。
2012年朱鷺(トキ)と共生する島として<日本初GIAHSジアス>認定を受けた。
関ヶ原の戦い後、徳川家の支配地となり1601年佐渡金山の発見で天領とする。
江戸時代世界一の産出量を誇ったが、江戸末期には衰退する。
しかし、江戸から赴任してきた役人、日本中からの労働者、商人、8世紀初めに
遠流の地と定められ流されてきた、順徳天皇、日蓮聖人、世阿弥など著名人の
影響、北前船の寄港地だったこと。それらが<貴族文化><武家文化><町人文化>
など様々な融合による厚みのある文化を形成した。
能舞台においては、かつて200もの数があり、少なくなった今も33存在し日本の
1/3の数にあたる。島の隅々まで行き渡った庶民の芸能になっている。
焼物は、人間国宝 無名異(むみょうい)焼 伊藤赤水(せきすい)氏が作陶している。
無名異焼の土は、金山発掘の際に見つけられた鉄分の多い土。

栃木県益子焼以北になると、大きな産業として成り立っている焼物の窯は、
少なくなります。この会も民陶コレクターのAさんにお借りしてきましたが、
本当に現存する窯場は少ない。そんな中で、松代焼・庵地焼などお借りしました。
ぽってりした肉厚の鉄分の多い素朴な土の焼物でした。

カダナさんから、新潟県の銘菓 山葡萄の羊羹
皇室御用達の滑らかな寒天羊羹。

信州伝統工芸玩具押し絵人形と、飯田市の胡桃餅、新潟県の鮭落雁、鮭サブレー
おみやも所変われば………なんとやら。
この度、いろいろ資料を引き出して中山道では、海を持たず、信濃川・木曽川
などの大河はあっても流れは激流であったため、旧くから物資輸送は、人の背や
牛馬に頼るしかなかった。これは、産業史において小さく軽く高価なものを産み
出す工夫を促したのではないかと思われる。麻布・製糸・漢方・乾物干物・蕎麦
酒・木工などの工芸品…
現代でも小型精密機器の産業は、甲信越地方において全国のシェア比が高い。
内陸型付加価値産業が伸びる歴史的背景が、地形に存在したと言えないだろうか。
厳しい冬が長いこの地域に、根付いた独自の手仕事。
失われないうちに旅したくなった、今回の中山道手仕事のおはなし。
皆さまにもそう感じて頂けたら、嬉しい限りです。
次回は、関東地方。来年初春ころの予定です。

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甲信越とひとくくりにまとめるのは大変だったでしょうね。
飯田からは胡桃餅ですか? 市田柿も出始めの時期です。昨年、友人に送ったら、干し柿とはまた贈り物としては?なものをくれたなぁと思ったそうです。食べてみてなるほどと了解してくれました。
まぁ、こんな話は書き始めると、各県各地域、たくさん出てくるのでしょうね。