2013年 07月 31日
2013年 京都祇園祭 |
実は一ケ月に渡る長いお祭、京都祇園祭best
コンチキチンとお囃子が聞こえる時期こそ短いですが、
お祭行事は、毎日のようにしめやかに、つつがなく進められています。
本日31日が最終日。八坂神社にて茅の輪をくぐる厄除祈願があります。


一ヶ月間八坂さんで販売される「蘇民将来」の古式ゆかしい粽。
実は今日、あまたの会でお世話になってます、絵更紗教室の出田先生が
夏越祭で頂いてこられた千萱を使って、即興で茅の輪を作ってくださいました!
いつも元気な出田先生のお手製とならば、厄除けの御利益バッチリです。

お祭り好きのあまた便り、7月のBlogに祇園祭がないのは寂しいので、
(パソコンの不具合で……)
私が感じた祇園祭、まとめて振り返ってみます。
お付き合いくださいませ。
10日から始められる 「鉾建て」
釘を一本も用いず、縄だけで作り上げられます。
解体されて一年間眠っていた材料は、「エッ、こんな処に隠し倉庫が!?」
という感じでビルが立ち並ぶ街の 民家やガレージから、次々運び出されます。



車の多来激しい碁盤の目の点々で、悠々と空に伸びて行く
鉾を眺めているのは、愉しいものです。
建ちあがって、12日「曳き初め」
出来上がったばかりの鉾は、待ってましたとばかりに
豪雨に見まわれました。祇園さんは、水の神さん。
関西は梅雨明けしたといえども、京都は別格。
必ず、鉾巡行の近辺に2・3日激しい雷雨が来て、
すっきり青空が広がります。それが梅雨明け。
でも、相変わらず蒸し暑いですケド。
宵宵山は屏風祭りも愉しみですが、鉾や山の懸装も華やかで愉しみ。
しかし、雨に濡れてはいけないのでビニールシートに覆われてます。
日中天気でも、突然夕立ちがきたりしますので油断なりません。

四条通りの函谷鉾。鉾頭の山と月がシンボル。


お昼見た月鉾もスッカリ夜の顔。下から眺めれば、屋根のうちら側の装飾も豪華。
LEDライトの提灯も、初めは白々しいと思ってましたが馴染んでますね。


船の形をした船鉾。細部に凝った意匠が好きです。
船首に金の鷁(ゲキ)、船尾に螺鈿細工の舵。何ともユーモラス。

元治元年(1868)蛤御門の変で、山鉾町が火災に見舞われ多くの山鉾が
焼けてしまいました。その一つに「大船鉾」があります。
休み鉾(優しい呼び名が京都らしいでしょう?)となっていたこの33基目の鉾。
火災損失を免れた 装飾品から設計図を拾い、復興を目指しています。



鉾建ての時と同じく、縄のみで作り上げられていく製作過程を展示
しています。場所は京都駅前、ヨドバシカメラ一階南側スペース。
ガイドの方が、歴史も丁寧に説明してくださいますよ。
平成21年ユネスコ無形文化遺産として「京都祇園祭の山鉾行事」が
登録された今、新しく来年加わる「大船鉾」に期待されます。


昼間の雨で、ほとんどビニールシートが掛かっていた山鉾。
こちら岩戸山は、天井幕を新調したばかりで、サービスなのか
シートなしの綺麗な姿で拝見出来ました。
提灯には天下の「川島織物」がズラリ 。鉾町でも南の端にある
岩戸山。天照大神、手力雄尊を祭ります。名は山でも、鉾と同じく
祇園囃子を奏でる優雅な山です。
さて皆様、宵宵山に厳かに執り行なわれる「御霊遷し」の神事を
ご存じでしょうか?

八坂神社境内の真っ暗な中で進められる、三基のお神輿にご神体を移す儀式です。


ズラリ並んだ神職方と、氏子総代、祇園祭鉾町代表の方々。
この時はすでにお神輿に御霊が移られた後ですが、神さんが17日の神幸祭まで
お神輿に載って待機されていて、市内を巡行して寺町通の御旅所に滞在して、
再び還幸祭で八坂さんに戻ってこられるなんて、
とても不思議な話だと思いませんか?
狭い京都繁華街のこと、ご神力でひとっ飛びでしょうにねぇ。。。



10・28日は、四条大橋の上で「神輿洗い」が執り行われます。
朝、桶より汲まれた鴨川の水を清めて、この聖水でお神輿を洗います。
これが、なかなかタイヘン。20時からの神事ですが、重要な交通路になって
しまった四条大橋。少しでも空いた時間を見計らって片側車線をバスが連なり、
急げや急げ……と走って行きます。年に一度の大事な神事。
完全通行止めに出来ないものかと~~。便利な世のこと、むつかしい。
お神輿を担ぐ音頭が、行きは「ホイット、ホイット……」
帰りは「ヨイヤ、サージャ、 ヨイヤ、サージャ……」と聞こえます。
お役目を果たして変わるところが面白い。

31日夏越の祓……「ぬれ氷室(永楽屋製)」など食べて、暑気払い。
水無月・氷室小ばなし
京都に住んで長いですが、実は毎年見るところが変わる祇園祭。
一ヶ月間は、天候までも祇園祭に左右されているような気がします。
千年以上継続している神事の力たるや、侮れません。
「京都人は、未だ古代のマヤカシを信じて生きている!」と言われても、致し方なし?
いえ、マヤカシではありません。大きなパワーで都は護られているのデス。

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コンチキチンとお囃子が聞こえる時期こそ短いですが、
お祭行事は、毎日のようにしめやかに、つつがなく進められています。
本日31日が最終日。八坂神社にて茅の輪をくぐる厄除祈願があります。


一ヶ月間八坂さんで販売される「蘇民将来」の古式ゆかしい粽。
実は今日、あまたの会でお世話になってます、絵更紗教室の出田先生が
夏越祭で頂いてこられた千萱を使って、即興で茅の輪を作ってくださいました!
いつも元気な出田先生のお手製とならば、厄除けの御利益バッチリです。

お祭り好きのあまた便り、7月のBlogに祇園祭がないのは寂しいので、
(パソコンの不具合で……)
私が感じた祇園祭、まとめて振り返ってみます。
お付き合いくださいませ。
10日から始められる 「鉾建て」
釘を一本も用いず、縄だけで作り上げられます。
解体されて一年間眠っていた材料は、「エッ、こんな処に隠し倉庫が!?」
という感じでビルが立ち並ぶ街の 民家やガレージから、次々運び出されます。



車の多来激しい碁盤の目の点々で、悠々と空に伸びて行く
鉾を眺めているのは、愉しいものです。
建ちあがって、12日「曳き初め」
出来上がったばかりの鉾は、待ってましたとばかりに
豪雨に見まわれました。祇園さんは、水の神さん。
関西は梅雨明けしたといえども、京都は別格。
必ず、鉾巡行の近辺に2・3日激しい雷雨が来て、
すっきり青空が広がります。それが梅雨明け。
でも、相変わらず蒸し暑いですケド。
宵宵山は屏風祭りも愉しみですが、鉾や山の懸装も華やかで愉しみ。
しかし、雨に濡れてはいけないのでビニールシートに覆われてます。
日中天気でも、突然夕立ちがきたりしますので油断なりません。

四条通りの函谷鉾。鉾頭の山と月がシンボル。


お昼見た月鉾もスッカリ夜の顔。下から眺めれば、屋根のうちら側の装飾も豪華。
LEDライトの提灯も、初めは白々しいと思ってましたが馴染んでますね。


船の形をした船鉾。細部に凝った意匠が好きです。
船首に金の鷁(ゲキ)、船尾に螺鈿細工の舵。何ともユーモラス。

元治元年(1868)蛤御門の変で、山鉾町が火災に見舞われ多くの山鉾が
焼けてしまいました。その一つに「大船鉾」があります。
休み鉾(優しい呼び名が京都らしいでしょう?)となっていたこの33基目の鉾。
火災損失を免れた 装飾品から設計図を拾い、復興を目指しています。



鉾建ての時と同じく、縄のみで作り上げられていく製作過程を展示
しています。場所は京都駅前、ヨドバシカメラ一階南側スペース。
ガイドの方が、歴史も丁寧に説明してくださいますよ。
平成21年ユネスコ無形文化遺産として「京都祇園祭の山鉾行事」が
登録された今、新しく来年加わる「大船鉾」に期待されます。


昼間の雨で、ほとんどビニールシートが掛かっていた山鉾。
こちら岩戸山は、天井幕を新調したばかりで、サービスなのか
シートなしの綺麗な姿で拝見出来ました。
提灯には天下の「川島織物」がズラリ 。鉾町でも南の端にある
岩戸山。天照大神、手力雄尊を祭ります。名は山でも、鉾と同じく
祇園囃子を奏でる優雅な山です。
さて皆様、宵宵山に厳かに執り行なわれる「御霊遷し」の神事を
ご存じでしょうか?

八坂神社境内の真っ暗な中で進められる、三基のお神輿にご神体を移す儀式です。


ズラリ並んだ神職方と、氏子総代、祇園祭鉾町代表の方々。
この時はすでにお神輿に御霊が移られた後ですが、神さんが17日の神幸祭まで
お神輿に載って待機されていて、市内を巡行して寺町通の御旅所に滞在して、
再び還幸祭で八坂さんに戻ってこられるなんて、
とても不思議な話だと思いませんか?
狭い京都繁華街のこと、ご神力でひとっ飛びでしょうにねぇ。。。



10・28日は、四条大橋の上で「神輿洗い」が執り行われます。
朝、桶より汲まれた鴨川の水を清めて、この聖水でお神輿を洗います。
これが、なかなかタイヘン。20時からの神事ですが、重要な交通路になって
しまった四条大橋。少しでも空いた時間を見計らって片側車線をバスが連なり、
急げや急げ……と走って行きます。年に一度の大事な神事。
完全通行止めに出来ないものかと~~。便利な世のこと、むつかしい。
お神輿を担ぐ音頭が、行きは「ホイット、ホイット……」
帰りは「ヨイヤ、サージャ、 ヨイヤ、サージャ……」と聞こえます。
お役目を果たして変わるところが面白い。

31日夏越の祓……「ぬれ氷室(永楽屋製)」など食べて、暑気払い。
水無月・氷室小ばなし
京都に住んで長いですが、実は毎年見るところが変わる祇園祭。
一ヶ月間は、天候までも祇園祭に左右されているような気がします。
千年以上継続している神事の力たるや、侮れません。
「京都人は、未だ古代のマヤカシを信じて生きている!」と言われても、致し方なし?
いえ、マヤカシではありません。大きなパワーで都は護られているのデス。
↑クリックして頂くとブログランキングにカウントされます。
応援して頂けると嬉しいです。
by mottainai-amata
| 2013-07-31 20:23
| 街に美を漁る会
|
Comments(2)
アートも今年は鉾の建て始めから巡行、還幸祭しっかりと祇園祭を堪能しました。
祇園祭総集編よくわかりました^o^
祇園祭総集編よくわかりました^o^
0
まだまだ知らない鉾町の裏側などを、見せてもらいたいですね。
去年、御幸祭・還幸祭に配られる「みこし弁当」を偶然戴きました。早朝より身を清めた男はんが作る、氏子に振舞われる白米の弁当。
竹皮の包みに、盛った白米を叩きつけるようにして作ることから、
「弁当打ち」とよばれます。
白米は叩かれて、もち米のような食感。
トッピングは、胡麻塩・梅干・沢庵。という
夏の食当たりを考慮した男前なお弁当です。
去年、御幸祭・還幸祭に配られる「みこし弁当」を偶然戴きました。早朝より身を清めた男はんが作る、氏子に振舞われる白米の弁当。
竹皮の包みに、盛った白米を叩きつけるようにして作ることから、
「弁当打ち」とよばれます。
白米は叩かれて、もち米のような食感。
トッピングは、胡麻塩・梅干・沢庵。という
夏の食当たりを考慮した男前なお弁当です。
















