日本茶が流行っているらしい?? |
修学旅行のシーズンでもあります。
両手に京みやげを持って、傘持って、大きな声で、
「豊国神社わ、どこですか==?」
そんな、合唱せんでも聞こえますって。
京みやげに「日本茶(抹茶)」をアレンジしたものが増えた
ような・・気がします。
そういえば、街のあちこちに『日本茶cafe』もできています。
辰巳橋や、高台寺界隈の根の張った「老舗甘味処」は、別として。
『宇治茶cafe』の認定証があることを、ご存じでしょうか?
京都府山城広域振興局が「宇治茶の郷づくり」プロジェクトを
推進するために設けた登録商標の一つです。
認定を受けるためには
1.京都府内に所在する店舗である
2.3種類以上の品質の良い宇治茶が飲めるメニューを提供する
3.店づくり雰囲気づくりにおいて、宇治茶をPRする演出や
工夫がみられる
4.NPO法人日本茶インストラクター協会が認定した日本茶
インストラクターや、日本茶アドバイザー等が配置されて
おり、お茶の淹れ方等の説明ができる
という条件が必要なのだそうです。平成21年から始まりました。
今年認定されたのは、3軒。
そのうちの1軒に行ってみました。
河原町三条東GREEN CAFESTYLE 茶乃逢(さのあ)
三条通に面していながら、二階フロアーは静かです。
メインの喫茶ルームは、コンクリート建のビルの細長い
フロアーですが、お茶の色と茶壺をデザインした照明などの
インテリアで、和の雰囲気を上手に作ってあります。
そういえば、一階のテイクアウトコーナーに並ぶ「お茶ラスク」
「袋入りお茶」様々な商品のパッケージが、かわゆく、楽しく
凝っていて割安感がありました。
あとからスタッフに伺ったのですが、cafe経営は京都のパッケージ
デザインの会社だそうです。茶壺や茶缶のデザインを手掛けている
そのコネクションで「宇治茶cafe」を新展開したそうです。
「あぁ!なるほど、ねぇ〜。」
では、お味の方をたのしみに。 ランチsetを戴きました。
お茶のパスタソースいろいろ・・私は卵のせカルボナーラを。
こちらの茶そばは、出汁がジュレになってます。
デザートは抹茶ソフトです。単品では「和ふぇ」という
美味しそうなトッピングのパフェデザートがあります。
飲み物(緑茶かコーヒー)がついて、¥980
せっかく「宇治茶」専門のメニューがあるのですから、と。
季節限定の茶葉を戴ける「煎茶set」も一つ頼みました。
日本茶インストラクターの方に、淹れ方を説明してもらいつつ。
時間とお湯の温度に気を付けて、お茶の旨味を出し切ります。
場所は変わって寺町二条。老舗の風格一保堂茶舗
いわずと知れた、300年の歴史を持つ日本茶専門店。
只今、おまちかね年に一度の新茶の販売中。
趣ある町家の柱に、ぴかぴか光るこの看板は・・?
「給茶スポット」
店内で丁寧に説明して頂きました。ボトルを持参すれば、
美味しい日本茶がテイクアウトできます。ってサイン。
マホービンで有名な象印が、ECO運動推進の社会貢献と
イメージUPが商品購買に繋がる商戦で、全国に加盟店を
募集しています。(飲み物はお茶に限りません。)
基本的には、お店で飲む通常価格よりも安く提供して
もらえますので、消費者もお得感があります。
「少しでも多くの方に、日本茶を飲んで頂くために。」
「一保堂オリジナルデザインのマグボトルは、動物の
イラストが、お茶の淹れ方を教えてくれるんです。」
全部ばらばらにして分解掃除ができる、軽くて機能的な
かわいいポットでした。
対面販売のコミュニケーションも、大きなサービスです。
新茶の出来具合や、「宇治茶製法」という「宇治茶定義」
毎年安定した品質の高い茶葉を提供するための、伝来の
合組(ごうぐみ)技法のコト〜てきぱきとお答え頂きました。
ちなみに今年の茶葉は、春先急に暖かくなったかと思ったら
収穫前の大事な時期に、霜が降りるほど冷え込みがあり、
茶農家さんを悩ませる気候だったようで。
例年に比べて出荷量は少し減ったものの、良質だったそうです。
自然を相手にした商いのむつかしさですね。
店内の喫茶室「嘉木」
「淹れるところからご自分で」というスタイルで、急須を用いた
美味しいお茶の淹れ方を、茶葉の特徴のいろはから講座を受けて
いるように、親切に教えてもらえます。
一保堂内の店員さん、どの方もインストラクターです。って、
奥から出てこられるわけではありませんし、「宇治茶cafe」の
登録をされているわけでもありませんが、皆さんてきぱきと
無駄のない紹介と所作に関心。さすがの専門店。
「最近は、海外のお客さま、ホントに多く来て頂いてます。」
家でも美味しくお茶を楽しめるように、茶器も販売しています。
片口は、抹茶を気軽に楽しむための「抹茶の急須」提案。
片口のなかで抹茶を点てたあとに、コーヒーカップやお気に入り
のお湯のみに分けて飲むスタイルを紹介しています。
ポットで出すハーブティーの感覚で、お客さまにサーブするのも
おもしろい趣向かもしれませんね。
現実問題として、家に急須のない家庭が増え続けています。
手軽なペットボトル普及のためです。
先日も教員の方から、家庭訪問先の生徒のお宅でペットボトル
一本そのまんまのお茶を「どうぞ。」と勧められたり、
台所で「ちーん」と電子レンジの音がした後に、温かいお茶が
お湯のみでだされた。
なんておはなしを聞きました。
急須を使って淹れるコトって、そんなにてまひまかかるコト?
実はちゃんとお茶を淹れると、こんなに美味しいコトを知らない
人が多いのかも?
少なくとも鎌倉時代から続いている<日本茶文化>
ここで、絶やすのはモッタイナイ。
逆に海外から注目されている逆輸入的評価が、歯がゆい思い。
もう一軒は、第三回「宇治茶cafe」認定店の西洞院御池下がる
丸久小山園 茶房元庵
宇治に本店を構える小山園が、瀟洒な町家を改装してOPENした茶房。
低い天井に、坪庭を眺めながら、自然光の移ろいを感じて、家で飲んで
いるかのようなゆったりした時間。
冷たいお茶メニューが充実していただけに、繊細なガラス器を上手く
使ってありました。お菓子は、自社製造のお茶を使ったお菓子です。
こちらのお店は、宇治で製造販売している自社オリジナル商品が強み。
冷たくして飲む日本茶も、薄くならずに美味しい秘密がみられます。
それぞれ工夫された個性ある「日本茶cafe」
いつもはお家cafeで飲んで満足しているものの、
<外の世界は観光客の世界>とタカをくくっていましたが、
顧客を惹きつけるブランド作りの日本茶戦線、なかなかおもしろい。
しばらく、しばらく、日本茶たより続きそうです。
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それはともかく、一保堂、いいですね。マグカップは少し割高かな?
久しぶりに一保堂のHPものぞいてみました。泡立てで抹茶を入れたことのある私ですが、暑いときの抹茶に清涼感を感じます。
色もきれいですし。
一保堂は、主菓子も季節によって数件の和菓子屋さん
から納品されてます。お茶の種類によって、甘さや
食感の違うお菓子をだしてもらえて、飽きさせない工夫
がされています。
和菓子屋の喫茶室では、どこのお茶を選択しているのかと、
興味を覚えまして、先日虎屋で聞いたところ
「昔から一保堂です。」とのことでした。
<お茶とお菓子のバランス>大事ですよね。
せっかくの爽やかな茶葉も、抹茶チョコケーキでは
ヘヴィーで、負けてしまいます。
そんなこんなの総合点で、一保堂で一番お茶を満喫。