夜の陶器まつり〜六道まいり |
日足が短くなって、少し涼しくなってくると
夜、そぞろ歩きするお客さんが増えてきました。


そして地元人も参拝する「六道まいり」
東山の六波羅蜜寺近く、「六道珍皇寺」
この地域は平安時代「鳥辺山」といって、葬送の地でした。
この世とあの世の境として「六道の辻」といわれます。
小野の篁が、冥土通いをして閻魔さんの助官をしていた時に
行き来するために使われたとされる井戸が境内にあります。

京都人は、冥土・あの世・霊・ご先祖さんを、
ほんとうに身近に感じている感覚がありまして・・
コワイ存在ではないのですね。それで親しみを込めて
「お精霊(おしょらい)さん」と呼びます。

7日〜10日の間ですが、参道にも少しお店が立ちます。
ここ松原通の雰囲気は、下町のお盆らしくていいですよ。

近くに有名な「幽霊の子育て飴」の店も。



境内には「高野槙」を販売する店がずらり・・
高野槙は、霊木でお精霊さんが戻ってこられる時の
依代になる木だそうです。家に買って帰ってお飾りします。
水場に飾る家もあるようです。

こ〜んな大きなホオズキ。目を惹きます。


「六道さん」といえば、なんといっても「迎え鐘」です。
お精霊さんが、お盆の時に迷うことなく無事家路に帰って
こられますように・・と、冥土まで聞こえると言われる鐘を
突く為、老若男女並びます。早朝4、5 時から夜10時まで、
列は絶えることがありません。







ご本尊のお薬師様にお供えする、ろうそく代(大・小)を
籠の中に入れて渡すと、「小、いっぽ〜ん」の掛け声で
後に待機されている係りの人が、灯したろうそくを立てて
くれます。
受けとる笊のような籠から、お代が後に回されるシステムが
面白くて、自分以外にもっと献灯してくれはらへんかと
しばらく立ち居てしまうのです。

境内のお店にて、初盆のお飾りセットも購入できます。
京都には、京都独自のお供えの仕方があります。
三種の盆器は<おはしご・おとうろ(灯篭)・お膳>です。
13日から16日まで、毎朝夕お膳に食事をこしらえて
お精霊さんに召し上がって戴きます。
何日は、おけそく餅・次の日は、あらめとお揚げの炊いたん・
素麺・ずいきなます・・と皆それぞれ決まっています。
小さなうつわにご馳走が並び、私たちも食卓でご先祖様と
同じものを食べます。祖母はいつもお下がりを食べてました。
食事が終わった後に、「もったいない」とまた食べてましたね。
お陰様でいつもお盆太りでした。
六道珍皇寺ご住職 坂井田興道氏のインタビューサイトにて、
六道さんの歴史や姿を現さないで突く鐘の秘密、お参りの仕方
など興味深いおはなしが伺えます↓
「六道まいりとお盆の心」

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