石垣島のほうき新入荷しました。

　　　　　　　　沖縄の南方、石垣島より荷物が届きました。
　　　　　　　　弊店から工房へ写真を送って、作ってもらった
　　　　　　　　オリジナルの「芭蕉ほうき」です。
　　　
　　　　　　　芭蕉布を織るときに、どうしても発生する屑繊維。
　　　　　　　ご存じの通り、芭蕉の繊維を織物に使える糸状にする
　　　　　　　行程は、大変な手間と時間がかかるもの。
　　　　　　　たとえ屑とて、捨てるのは「もったいない」
　　　　　　　そこで、貴重な屑を集めて、束ねて、ほうきを作って
　　　　　　　もらいました。　
　　
　　　　　　芭蕉の繊維は、思ったよりやわらくて、白いです。
　　　　　　これは傷を付けないので、洋服のブラシ（花粉落とし）にも、
　　　　　　パソコンのほこり払いにもよさそうです。
　　　　　　繊維ですから、洗えますので長くご愛用頂けます。
　　
　　　　　　長さ約28cm　手触りもぱっさ、ぱっさと心地よいです。

　　　　　　それから、沖縄本島では思うような扇が見つからず、
　　　　　　なんとなく気長に探していた天然の素材の扇。
　　　　　　かの石垣島で、まだこんなに素朴な手仕事をしている工房が
　　　　　　あったなんて！
　　
　　
　　　　　　「クバ扇」です。長さ約40cm。とっても薄いですが、
　　　　　　柄の部分はしっかりしていて、仰ぐと大きな風が起こります。
　　　
　　　　　　天然ですから、同じようで、色もさまざま。
　　　　　　丸くカットしただけのシンプルなデザインが、かえって
　　　　　　葉脈の美しさを引き立たせます。
　　　
　　　　　　　　　ディスプレーにもなりますね。

　　　　　　クバ＝蒲葵という字を書きます。シュロ科に属する南方の植物。
　　　　　　幹が直立して、分枝なく樹嶺に葉が密集しています。
　　　　　　沖縄では神聖な樹＝ご神木です。そして神事に欠かせないモノ。
　　　　　　本土の神社にあたる聖所御嶽（ウタキ）周辺には、
　　　　　　うっそうと森になるほど植えたようです。
　　　　　　現在は、ガジュマルやフクギ、デイゴなどもありますが。
　　　　　　扇は、日本の神事に欠かせないモノ。舞を舞うとき、能などの
　　　　　　伝統芸能にも使われ、茶事や儀式の小道具としても存在します。
　　　　　　扇と日本人とは、古いおつきあいがあります。
　　　　　　ほうきもハハキ神宿る神聖な道具として、長い歴史があります。
　　　　　　オハケ→ハハキになったようです。
　　　　　　長い物の先に、なにかヒラヒラ・ふさふさしたかたまりが
　　　　　　ついたものをほうきと言うならば、はたきも、はけも。
　　　　　　そう、クバの樹もほうきを連想させる形態をしています。

　　　　　　「ほうき」「おうぎ」「クバ」「沖縄」と、神に関わる関連性を
　　　　　　気づかせてくれたのは、民族学の研究者『吉野裕子』の本でした。
　　　　　　まだまだ奥が深〜〜いです。
　　　　　　
　　　
　　　
　　　　　　こちらも最近入荷しました「シュロほうき」
　　　　　　鈴がついた小さなほうき。一つ￥350
　　　　　　お土産になさる方も、お仏壇掃除にええわぁ、って方も。
　　　　　　
　　　　　　ほうきは、縁起のいいものなのです。福を掃きあつめる。
　　　　　　店主はあくなき「もったいないほうき」探しをしています。
　　　　　　










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