染職家 安井未星さんの新作入荷 |
安井未星(みほし)さんから、春らしい作品が届きました。
“織り”“結い”という糸を素材に使った手仕事の、
偶然から生まれる cross fiber art の愉しさ・おもしろさ
が伝わる作品です。
今回、主に送って頂いたのは「シルク似麻(ギマ)」と
いう素材で織られた作品です。(コースター@¥1,575〜)
滋賀県の琵琶湖畔で、産業として作られてきたシルク似麻は、
シルクの糸に特種な加工を施し、麻に似た素材感を持たせるもの。
糸はシルクで光沢があるのですが、手触りがしっかりしていたり、
ごわっとした紙のような感覚。
織り方によって、透かしを入れたり、平糸を打ち込んだりすると、
おもしろい陰影ができます。
ところが、このシルク似麻は近年、滋賀県で生産出来なくなって
しまいました。これまで問題なかったのに、生産過程のいずれかが
「琵琶湖条例」に引っかかってしまい、うち切らざるを得なくなった
そうです。
もともと滋賀県の産業なのに、滋賀県の条例で廃止なんて!
矛盾してます。鹿児島県に工場は移転して、生産されています。
現在安井さんが使っておられるのは、滋賀産の最後の糸。
<些細なクズ糸も、無駄には出来ない!>
そこで安井さんのアイディア→→ MOTTAINAIグッズに
ハタキに仕上げて頂きました。柄にもこだわって、
甲賀市の地元産業の「焼杉」を使って作られています。
織りの過程で発生したクズ糸なので、ランダムな配色が
かえっておもしろい。部屋にぶら下げて飾るお客様も。
“結い”という手仕事も、古来世界中にあるものです。
一本ずつの糸を、立体表現に変えることができます。
トンボ玉と組み合わせたストラップや、
ウール糸のネックウェア。前回の「高岡クラフト公募展」で
受賞された作品のシリーズです。
一本の繊維が集合すると、編み出される可能性は、無限大。
人が繊維に関わってきた歴史の長さに、現れてますね。
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