鳥取県若桜鉄道で行く窯元&蔵元の旅 其の参 |
きれいな赤瓦のお住まい。庭には大きな錦鯉が
ゆうゆうと泳いでいます。
中井窯は、昭和20年個人窯を築き、鳥取の吉田璋也の指導に
よって、「牛の戸焼脇窯」の名を受け、新作民芸に取り組ん
だ窯です。現在は二代目坂本實男氏、三代目章氏が器作りを
されています。緑・黒・白3色の釉薬を使うのが特徴です。
柳宗悦の息子であり、プロダクトデザイナーの故柳宗理監修の
コラボ作品を発表したり、現代の民陶を追究されてます。
今朝乗ってきました「スーパーはくと」の洗面所のボウルは、
こちら中井窯の制作です。
大きな登窯がありますが、今はお休み状態です。
窯の焚き口に、すてきな均整の取れたお社がありました。
窯の神様をお祀りされてます。窯には神様が宿っており、
火入れの前には、必ず御神酒を捧げて神事を行います。
日本全国、窯によってそれぞれお祀りの形が違います。
「因久山窯」は、白い御神酒徳利が載せてありました。
「牛の戸窯」は、小さな天神さんのような土人形。
窯の神様は、女性だといいます。作品は子供のようなもの。
ですから窯の中に女性が入ると、ヤキモチ焼いて、
いい作品ができないんだ。って話を聞いたことがあります。
どんなに技巧を凝らしても、最後の仕上げの窯焚きで、
作品の出来は決まるもの。
人間の手には及ばない、自然の力に委ねばならない。
自然の恵みを頂いて、謙虚な姿勢でモノ作りせねばならない。
柳宗悦の「他力の美」とは、そういうことかな、と思います。
「立春大吉」縦書きにすると左右対称になり、
一年間災難にあわないという“縁起かつぎ”です。
横に吊ってあるのは、窯の中にいれる色味のテストピース。
時間が記入してありました。ちょっとオブジェみたいですね。
仕事場を案内して頂きました。
埃一つ無いとっても清潔な仕事場でした。
それは、坂本さんのこの丁寧なお仕事ぶりで納得です。
息を止めて、掛け分けの釉薬を器に浸す瞬間、瞬間。
釉薬で染まった棒でさえも、年季を感じます。
奥さんに釉薬の説明を受けるG氏。
「ナンでこの色が焼くと白いの?」摩訶不思議ですね。
さて一路、若桜鉄道に乗って若桜町へ〜〜
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