『塩麹講座」&日本酒講座』ご報告 |
いいお天気でした。この日の京都は、初の「京都マラソン」
市内を1万4千人もの人が走り抜く〜という大イベントでした。
そして、東日本大震災より1年。
京都にも避難、転居者が1059人。やむなく故郷を離れて生活
されている現状にあります。
遠く離れた関西から、私も無力で何もできないのですが、
忘れないことが、被災地へのお弔いではないかとも思うのです。
改めて日本の風土や食文化や、日本が作ってきた伝統などを
見直すべきなのではないかと。。思う日々です。
そして、本日あまたの会は『塩麹講座&日本酒講座』
皆さんと日本の食文化を通じて3・11を考えます。
今、大ブームの<塩麹>講座のお申し込みも殺到しました。
小さな会ですから、限られた人数しかご参加頂けなくて、
すいません。再講座する方向で検討しております。
では、満員の和室で、宮島さんご講師願います。
最初に麹の種類や性質のことなどを説明して頂きまして。
実は塩麹は、昔から東北・九州などで使われてきた日本が生む
麹文化の調味料です。今は流行っているので、スーパーなどで
出来上がった製品が売られていますが、味噌などと同じように
家庭ごとの作り方があってよいのです。
宮島さんは、麦・米麹や天日塩のあらゆる組み合わせを試して、
自分なりに簡単で美味しいレシピをあみ出されたわけです。
「私は塩麹がなかったら、お料理できません!」
と言わはるまでに。 確かに万能調味料なんですね。
これにハマったら、なんでもかんでも塩麹!
<ただ混ぜて馴染むまで置いておくだけ。ただ塗って焼くだけ。>
味の変化がおもしろくなります。
キャベツ千切り+塩麹++粒マスタード
ゆで卵にまぶして4日。薫製したみたいなコクの卵に。
ゆでたタコに絡めて、塩辛風。
網ジャコ+塩麹+ごま油 これだけでも珍味ですが
お豆腐に載せたら、中華風豆腐サラダ。
冬場のみずくさいトマトも、甘味ひきだし美味しくなります。
試食しながら「なるほどねぇ〜〜」
で、おわかりのとおり、お酒の友になる一品ばかりでしょ。
宮島さんは下戸でも、ご主人はお酒好き。
冷蔵庫開けて「なんかないの〜?」の声が、塩麹のプロを育てた!
さぁさ、皆さんも作って持って帰ってお試し頂きましょう。
材料は「乾燥米麹・塩・水」のみ。始めに麹をパラパラ揉んで、
水を加えて摺り合わせるのがコツだそうです。
常温発酵で冬季は2週間待てば、できあがり。
食材との混ぜ合わせの黄金比=10:1(食材100gに塩麹10g)
同量塩分の4分の1で済みますので、健康管理にもよし。
日持ちするようにもなりますので、MOTTAINAIことにならない。
一過性のブームで終わらせないように、続けましょう。ぜひ。
ご講師と、参加メンバーが少し入れ替わって『日本酒講座』
「名酒館タキモト」さんより、ソムリエ新谷さん。
よろしくお願い致します。
「名酒館 タキモト」
「ところで日本酒って、どうやって作るの?ご存じ?」そこから〜
「米・米麹・水」のみ。でも、
「何年も仕事で携わって、何回も蔵元に通うけど、本当に
日本酒作りはわからない。シンプルなほど難しい。」
と言わはります。
材料へのこだわりも自ずと突き詰められてきます。
作る産地によって全て違います。味を試してみました。
「月の輪酒造」の蔵内の井戸水=酒の仕込み水。
神奈川県相模の地酒「いづみ橋」に使われる、海老名産酒米
山田錦で作る米麹。酒米は蒸したものを戴きました。
水はスッと喉ごし良く入るクセも何もない水。
酒米は、硬いのをもぐもぐ20回くらい噛むと甘味がでます。
震災の被害を受けた蔵元の映像を見ながら、説明を受けます。
揺れているまさにその時間を、ビデオに収めた映像はまるで
作られた映画でも見ているよう。凄まじい光景です。
宮城県でも海岸側の被害がひどいとは限らず、かえって内陸の
地盤の固い所のほうが全壊したりしています。
<とにかく酒作りを再開させなければならない。>
写真に写るタンクは、麹が流れて固まって、汚れもそのまま。
掃除すらできない切羽詰まった現状が、生々しい。
「宮城県大崎市 新澤酒造の M ATAGONOMATSU 」
全壊した蔵です。夏の解体前に醸した日本酒。
メモリアルのMが付いた銘柄です。
すっきりした飲みやすい、やわらかな香りのお酒でした。
蔵を移転するのに2億円もの費用がかかるそうです。
多くの蔵は、赤字を抱えても再開しようと努力しました。
その他にご用意して頂いたお酒は、
「宮城県石巻 平孝酒造 超辛口純米酒 日高見」
「同じく柴田郡 大沼酒造 乾坤一」
塩麹で作ったお酒の友と一緒に味わいました。
「辛口とは、なにを基準に辛口というか?」
「燗酒は、何度〜何度で上燗酒か?」「温度でこんなに味が違うんだ!」
いろいろ話は盛り上がります。
<ビデオを見て、震災の被害がこんな所にまで…とつくづく
考えさせられました。更に日本の酒造りの現状を知って、日本人として…
なんというか、(言葉が違うかもしれませんが)悔しく感じました。>
<震災の事も噛みしめつつ、意味のある一日やったなぁと思います。>
次の日、ご参加頂いた方からこんな感想などを頂きました。
ご講師の宮島さん、新谷さん、どうもありがとうございました。
一人で過ごしたら哀しい一日だったでしょうけれど、
皆さんと共に語れたことで元気を頂戴しました。有り難う。
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クラさんのこと、さぞかし美味しいレシピを
お持ちでしょうね。
Blogを楽しみにしております。
お陰様で元気に過ごさせております。
昨日は「ホノルル美術館北斎展」
観世会館で義援能「養老」を観てきました。
岐阜県養老〜で、クラさんお元気かな〜?と
ふと想っておりました。
お水取りが終わって、荒れた雪の天気も明けて、
今日は澄んだ青空です。
これから春の京都。
クラさんは、しばらくお忙しいですね。
でも、また遊びにいらしてくださいませ。