2012年 01月 30日
『町家で和菓子教室 其の十 こなし作り』ご報告 |
節分前の京都、毎日雪がちらほら。。。寒い季節。
睦月最後の日曜日、季節感あふれる和菓子を作りましょう。
十回目の『町家で和菓子教室』は、「こなし」に挑戦です。
では、清水先生お願いします。
「こなし」というのは、関西特に京都の季節菓子では
おなじみですが、餡に小麦粉・もち粉・上白糖を混ぜて、
蒸して、揉み込むことで生地をつくるお菓子です。
似た雰囲気で「練りきり」というのがあります。関東では
こちらが主流です。これは餡に求肥(又は練った餅)、
丸芋などを使い、材料を練り込んで作ります。
どちらも江戸時代に、茶の湯の隆盛にともなって、
細工しやすいお菓子作りの工夫で生まれたそうです。
じゃーん!清水先生のお手本。きれいですねぇ!
果たして時間内にうまく創作できますでしょうか。
生地作りから始めます。
白こし餡を炊くところから。焦げたら色も香りも
台無しなので、手早く鍋肌・底に沿うように混ぜます。
ゆるゆるしていた餡が、触っても手にくっつかないように
なったら完成。
小麦粉などを混ぜ合わせ、一つにまとめたら、
ちぎって蒸し器に並べ、30分蒸し上げます。
蒸している間に、中にいれるこし餡作りを。
今日はカセットコンロ二刀流、火力で暖を取ってます。
店のウィンドーが蒸気でまっ白。お饅頭屋さんです。
高温多発。飛び散る餡にご注意!固まると力仕事ですね。
本日の見せ場をひとつ。
蒸し上がった生地を熱いうちに、ふきんを使って
揉み込みます。一人より二人のほうが、しっかり
捏ねられていいようです。
ぺったん、ぱったん、餅つきみたいに息を合わせて。
この作業が「こなし」のミソ。本職の場合は、一度に
たくさん作るため、大きなへらを用いるそうです。
餡炊きもですが、和菓子作りは重労働ですね。
あるサイトに「こなしができれば、一人前の職人」
と書いてありました。清水先生に伺うと、
「こなしの固さや、細工の出来映えは、すべて餡。
べちゃべちゃしていたら、蒸した後もまとまらないし、
固すぎると、包む餡もなじんでくれない。
やっぱり餡炊きが出来てこそ、一人前です。」
とのことでした。
そうですね、十回教室して頂きましたが、お菓子によって、
季節によって、同じ餡作りはなかったですもんね。
職人の経験から鍛えられる勘、簡単には得られません。
捏ねた生地の一部に色粉を混ぜます。
少しずつ様子を見ながら、色を調整。混ぜすぎると
食べ物に似つかわしくない派手系に。
関東の和菓子は、はっきりした色使い、写実的な傾向が
あるそうです。
こなしは、蒸してこねるので黄色みかかった色が付いて
います。真っ白の生地は、練りきりしかできないとも。
こんな違いが、はんなり京都文化でしょうか。
荒熱を取った餡を、一つ分ずつ丸めて用意。
さぁ、いよいよこなし生地で包みながら、成形します。
見本のような模様をつけるには、茶巾絞りの要領で・・
でも絞りすぎると凹むので、ぎゅっと握って止める・・
やってみると難しい。
できあがり・・でもよかったけれど、ちょっと黄色の
花芯のアクセントをつけると、
引き締まるし、緑の色も引き立ちますね!
紅い筋が写ってきれいなこちらの細工は、
紅い紐を生地に載せて、なじませてサラシで丸めます。
こんな抽象的なやわらかい感じが、いいですね。寒椿。
皆さん工夫して、感性豊かな作品ができました。
童心に還って、粘土遊びみたいで楽しそう。
生地はもっちりしていて、中のこし餡との
バランスが美味しいですね。
和菓子の話しと、できたてのこなしの試食。
「売ってる和菓子は、手間掛かかってるのがわかったわ〜」
皆さん今日も無事に完成しました、よかったです。
ありがとうございました。
次回は来月の2月26日(日)14:00〜16:30
いつもと趣向を変えまして、清水先生のご友人で、
福寿園サロンにお勤めのお茶の先生とコラボ企画。
『町家で和菓子とお茶の煎れ方教室』をします。
手作り和菓子を引き立ててくれる、お茶の講習会付きです。
ご興味お持ちの方は、ぜひご参加ください。
↑クリックして頂くとブログランキングにカウントされます。
応援して頂けると嬉しいです。
睦月最後の日曜日、季節感あふれる和菓子を作りましょう。
十回目の『町家で和菓子教室』は、「こなし」に挑戦です。
では、清水先生お願いします。
「こなし」というのは、関西特に京都の季節菓子では
おなじみですが、餡に小麦粉・もち粉・上白糖を混ぜて、
蒸して、揉み込むことで生地をつくるお菓子です。
似た雰囲気で「練りきり」というのがあります。関東では
こちらが主流です。これは餡に求肥(又は練った餅)、
丸芋などを使い、材料を練り込んで作ります。
どちらも江戸時代に、茶の湯の隆盛にともなって、
細工しやすいお菓子作りの工夫で生まれたそうです。
じゃーん!清水先生のお手本。きれいですねぇ!
果たして時間内にうまく創作できますでしょうか。
生地作りから始めます。
白こし餡を炊くところから。焦げたら色も香りも
台無しなので、手早く鍋肌・底に沿うように混ぜます。
ゆるゆるしていた餡が、触っても手にくっつかないように
なったら完成。
小麦粉などを混ぜ合わせ、一つにまとめたら、
ちぎって蒸し器に並べ、30分蒸し上げます。
蒸している間に、中にいれるこし餡作りを。
今日はカセットコンロ二刀流、火力で暖を取ってます。
店のウィンドーが蒸気でまっ白。お饅頭屋さんです。
高温多発。飛び散る餡にご注意!固まると力仕事ですね。
本日の見せ場をひとつ。
蒸し上がった生地を熱いうちに、ふきんを使って
揉み込みます。一人より二人のほうが、しっかり
捏ねられていいようです。
ぺったん、ぱったん、餅つきみたいに息を合わせて。
この作業が「こなし」のミソ。本職の場合は、一度に
たくさん作るため、大きなへらを用いるそうです。
餡炊きもですが、和菓子作りは重労働ですね。
あるサイトに「こなしができれば、一人前の職人」
と書いてありました。清水先生に伺うと、
「こなしの固さや、細工の出来映えは、すべて餡。
べちゃべちゃしていたら、蒸した後もまとまらないし、
固すぎると、包む餡もなじんでくれない。
やっぱり餡炊きが出来てこそ、一人前です。」
とのことでした。
そうですね、十回教室して頂きましたが、お菓子によって、
季節によって、同じ餡作りはなかったですもんね。
職人の経験から鍛えられる勘、簡単には得られません。
捏ねた生地の一部に色粉を混ぜます。
少しずつ様子を見ながら、色を調整。混ぜすぎると
食べ物に似つかわしくない派手系に。
関東の和菓子は、はっきりした色使い、写実的な傾向が
あるそうです。
こなしは、蒸してこねるので黄色みかかった色が付いて
います。真っ白の生地は、練りきりしかできないとも。
こんな違いが、はんなり京都文化でしょうか。
荒熱を取った餡を、一つ分ずつ丸めて用意。
さぁ、いよいよこなし生地で包みながら、成形します。
見本のような模様をつけるには、茶巾絞りの要領で・・
でも絞りすぎると凹むので、ぎゅっと握って止める・・
やってみると難しい。
できあがり・・でもよかったけれど、ちょっと黄色の
花芯のアクセントをつけると、
引き締まるし、緑の色も引き立ちますね!
紅い筋が写ってきれいなこちらの細工は、
紅い紐を生地に載せて、なじませてサラシで丸めます。
こんな抽象的なやわらかい感じが、いいですね。寒椿。
皆さん工夫して、感性豊かな作品ができました。
童心に還って、粘土遊びみたいで楽しそう。
生地はもっちりしていて、中のこし餡との
バランスが美味しいですね。
和菓子の話しと、できたてのこなしの試食。
「売ってる和菓子は、手間掛かかってるのがわかったわ〜」
皆さん今日も無事に完成しました、よかったです。
ありがとうございました。
次回は来月の2月26日(日)14:00〜16:30
いつもと趣向を変えまして、清水先生のご友人で、
福寿園サロンにお勤めのお茶の先生とコラボ企画。
『町家で和菓子とお茶の煎れ方教室』をします。
手作り和菓子を引き立ててくれる、お茶の講習会付きです。
ご興味お持ちの方は、ぜひご参加ください。
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by mottainai-amata
| 2012-01-30 15:28
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