人と物のルーツが出合うオモニの韓国家庭料理「桃李園」 |
MOTTAINAIクラフトあまた 店舗情報
京都市東山区大和大路通五条下る石垣町東側65
年末年始のみ休業 OPEN時間 11:00〜18:00 075-531-5877 mottainai_amata@yahoo.co.jp <これまでのあまたのスケジュール> *自家焙煎コーヒーカダナさん イベント〜珈琲屋さんで知的探訪 *2012年* 『山陰文化手仕事のおはなし』 2月19日(日)12:30〜15:30 ご当地ランチとコーヒー付き 『シーサイド近畿文化手仕事のおはなし』 今回のお題“灘五郷”“堺と茶文化と千利休” “和歌山根来塗” 6月17日(日)12:30〜15:30 ご当地ランチと郷土食の試食試飲など 『近畿の奥座敷手仕事のおはなし』 今回のお題“奈良彫刻(仏像)”“六古窯 信楽・伊賀焼”“京の和菓子と焼物意匠” 10月14日(日)12:30〜15:30 ご当地ランチと郷土食の試食試飲など *2013年* 『10th 北陸地方手仕事のおはなし』 今回のお題“金沢古九谷焼”“越前竹人形”“鯖江の眼鏡” 2月17日(日)12:30〜15:30 ご当地ランチと郷土食の試食試飲など 『東海道手仕事のおはなし』 今回のお題“瀬戸・美濃焼”“静岡お茶所”“東海道個性溢れる博物館・美術館名所” 6月16日(日)12:30〜15:30 『中山道手仕事のおはなし』 今回のお題"長野県 松本民芸家具・長野県、山梨県 ワイン・新潟県 佐渡島" 12月1日 (日) 12:30~15:30 *2014* 『東京手仕事のおはなし』 神奈川・東京・千葉エリア 今回のお題「櫛・簪と江戸のおしゃれ」 「日本初めて物語」(神奈川県横浜市) 6月15日(日) 12:30~15:30 『北関東手仕事のおはなし』 埼玉・栃木・群馬・茨城エリア今回のお題「益子・笠間焼」「川越小江戸の町並み」11月30日(日) 12:30〜15:30 *2014年*あまたの会* *第119回 あまたの会h 『町家で英会話cafe34』 1月18日(土) 18:00~19:30 *番外編 『書・コトハジメ』 1月25日(土) 14:00~16:00 書き初め体験 *第120回 あまたの会 『町家で英会話cafe35』 2月22日(土) 18:00~19:30 *第121回 あまたの会 『金箔貼り教室』~キャンドルポットとトレーのset 2月23日(日) 14:00~16:00 *あまたの会 番外編『書・コトハジメ』 3月15日(土)14:00~16:00 *第122回 あまたの会 『町家で英会話cafe36回』 3月22日(土)18:00~19:30 *第123回 あまたの会 『カダナコーヒー教室』 ~モカでもキリマンジャロでもないアフリカの一品~ 3月21日 (祝) 14:00~16:00 *第124回 あまたの会 『銘酒会 八海山醸造』 新潟県魚沼市のくらしと郷土食を、営業部森氏より ご紹介致します。プロデュース「タキモト名酒館」新谷氏。代表酒八海山と、コシヒカリ、酒粕漬けなど試飲、試食会。 4月5日(土)18:00~20:00ころ *あまたの会番外編『書・コトハジメ』 4月26日(土)14:00~16:00 *第125回 あまたの会『町家で英会話cafe37』 4月26日(土)18:00~19:30 *あまたの会番外編『書・コトハジメ』 5月17日(土) 14:00~16:00 *第126回 あまたの会『陶芸教室~色絵付け編~』 九谷焼女性陶芸家に習って、オリジナルぐい呑を作ってみます。 5月25日(日) 一部 10:00~12:30 二部 14:00~16:30 *第127回 あまたの会『町家で英会話cafe38』 5月31日(土) 18:00~19:30 *第129回 あまたの会『ちくちく手縫い教室』 夏に活躍!涼しいひらひらスカート?ワンピース?作り 6月26日(木) 14:00~16:00 *あまたの会番外編 「書・コトハジメ」 6月28日(土) 14:00〜16:00 第130回 あまたの会『町家で英会話cafe39』 6月28日(土) 18:00〜19:30 *第131回 あまたの会 『オーガニックコットンに触れる会』 愛知県の「本気布」さんのガラ紡実演など、環境と身体に優しい繊維のおはなし。 7月20(日)14:00~16:00 *あまたの会番外編 『書・コトハジメ』 7月26日(土)14:00〜16:00 *第132回 あまたの会『町家で英会話cafe40』 7月26日(土) 18:00〜18:30 *あまたの会番外編『書・コトハジメ』 8月30日(土) 14:00〜16:00 *第133回 あまたの会『町家で英会話cafe41』 8月30日(土) 18:00〜19:30 *五条坂陶器まつり* 8月7・8・9・10日 今年は木金土日曜日です! *第134回 あまたの会『佐渡 坐サドの会』 佐渡の旅のご報告と郷土食と手仕事のおはなし 試食と日本酒試飲あり。定員10名様 会費¥2000(全込) 9月14日(日) 18:00〜20:00(予定) *第135回 あまたの会『町家で英会話cafe42』 9月20日(土) 18:00〜19:30 *あまたの会番外編『書・コトハジメ』 9月27日(土)14:00〜16:00 *第136回 あまたの会『町家で英会話cafe43』 10月25日(土) 18:00〜19:30 *第137回 あまたの会『金箔貼り教室第二弾 色箔貼り教室』 10月26日(日) 14:00〜16:30 京都の箔押し職人さんから習うガラスボトルに箔貼り体験 *第138回あまたの会『町家で英会話cafe44』 11月15日(土) 18:00〜19:30 *第139回 あまたの会『銘酒会〜発酵文化の出会い〜』 「日本酒とパンと大原ド根性野菜」 11月22日(土) 18:00〜20:00ころ ソムリエ新谷さんプロデュース恒例銘酒会 *あまたの会番外編『書・コトハジメ』 11月29日(土) 14:00〜16::00 *第140回あまたの会『歳忘れ茶会』 12月14日(日) 14:00〜16:00ころ 日々お茶を愛するSさんと和菓子職人Tさんのコラボ茶会 お道具持ち寄り大歓迎 *あまたウィンドー展示会* (2013年度) 「浅野 哲 新作陶展 2013」 4月1日(月)〜14日(日) あまたウィンドーを中心に 新作を展示販売。 「久木朋子 木版画展 2013」 4月24日(水)〜5月8(水) 4月28日(日)午後〜久木さんご来店です。 「川上嘉彦 木工展 〜木の彩 とりどり〜」 5月17日(金)〜31日(金) 「近藤佳寿子 作陶展」 8月1日(木)〜14日(水) *7日(水)〜10日(土)は 五条坂陶器まつり 深見賀秀 木版画展」 10月13日(日)〜26日(土) 「東 好美 作陶展」 11月14日(木)~28日(木) 「中村文夫 耐熱陶器展」 12月11日(水)~25日(水) *2014年* 「浅野 哲 新作陶展」 4月1日(火)~14日(月)<会期中無休> 「久木 朋子 木版画展」 4月24日(木)~5月7日(水) 「酔壺展 (グループ展示)木俣薫/樋口雅之ほか」 5月20日(火)~30日(金) 「江浦 久 天草創磁 久窯 染付作陶展」 6月1日(日)~14日(土) 「 川上 嘉彦 木工展」 6月17日(火)~30日(月) 『近藤佳寿子 作陶展』10月1日(水)~14日(火) 『東 好美 作陶展』 11月15日(土)〜29日(土) 『中村文夫 耐熱陶器展』 12月10日(水)〜24日(水) *オススメサイト* 風水土社出版の季刊誌「チルチンびと」のHP チルチンびと広場にて、イベント情報などご紹介頂いております。 松下幸之助創設の京都「PHP研究所」webサイトで お料理と手作りの器を紹介するコラム「食べる普段器(ふだんぎ)」 こちらで弊店の器もご紹介頂いております。 PHPweb 口コミ旅行情報サイト「トリップアドバイザー」にて『韓国にて。 2010』あまたの旅行記を掲載して頂きました。 「お役立ちリンク集」の中の「おすすめブログ」にて。 *沖縄好きな仲間の交流の広場 いちゃりばちょーでー(一度会えば皆兄弟) 「沖縄ファンサイト」 *お気にいりサイト* ソフトヘアカッターズ 小石原焼 マルダイ窯 自家焙煎コーヒーカダナ シャンブル ドゥ 若葉カーテンコーディネーター 明日のマーケティング ルディー和子 日本画家 蔵田美和「うつろいゆく季によせて」 カテゴリ
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2014年 12月 29日
年の瀬です。 近所の餅つき会、スーパーのおせち料理の食材セール、 デパ地下の帰省用のお持たせ行列。。。 いよいよ押し迫って参りました。 迫るほどに日々、私がアップアップして更新UPもまゝなりませんでしたが、 ふと思い「あまたたより」を読んで頂けたら嬉しいです。 いつぞやの忘年会は、食べること大好き女子(おなご)会。 京阪沿線「藤森(ふじのもり)」駅から、徒歩7分ほどの住宅街の一軒家。 韓国家庭料理「桃李園」が会場でした。 今は便利ですね。携帯のナビがあればすぐ見つかるみたいです。 私一人なら夜の藤森の住宅街なんて、近辺をぐるぐる回って辿り着いてない。 今夜は、駅で出会えた同席者に連れて行ってもらえて良かった。(笑) 全然気取ってなくて、知人の家に遊びに来たみたい。 「店を始めた40年前は、近の大きな病院があっただけ。 この辺にはなんにもなかったよ。」 と、現役83歳のオモニ(お母さん)。金正姫(キムチョンヒ)さん。 息子さんと共に、オモニのルーツがある慶尚北道聞慶(ムンギョン)の 韓国家庭料理を提供されてます。 「故郷 聞慶は、日本のように四季があって、山菜や塩辛料理をよく食べるよ。」 基本的に夜のコースのみの営業。この日は北桑田郡の平飼い地鶏のお粥セット。 店で使うほとんどの野菜は、近くにあるオモニの畑で自然栽培して、 朝収穫されたもの。 「この水キムチは自家製漬け。宴会の前にこの漬け水を飲むだけで、 次の日の二日酔いは全く無いよ。」 息子さんが、厨房から大きな甕を持って来て、中を見せてくださった。 中には陶器のお皿を重石にした白菜と大根。かなり水が上がって、ほんのり 酸っぱい香り。さっそく頂くと、香りのほか酸味は無い。 マイルドなラブレ菌の水キムチ。 サンチュなどの滋味深い野菜を、コチュジャンベースのタレと 胡麻の香りが香ばしいサラダ。 上から全部、韓国で一般的に「ジョン(煎)」と呼ばれる家庭料理。 煎餅の煎がジョンなのでしょうか。 日本人には「チヂミ」の方が馴染みがありますね。 一番上の「テグジョン」は「鱈 煎」二番目は牛肉のジョン。 三番目は青唐辛子の一種のジョン。 「カムジャジョン」は「馬鈴薯 煎」「センソンジョン」は「魚のすり身 煎」 旬の食材の数だけあるのですね。見た目はお好み焼きに似てますが、 このバリエーションを見ると全く違います。 むしろ沖縄の食文化、お好み焼きのような「ひらやちー」と フリッターのような「てんぷら」の関係に近いのではなかろうか。 影響を受けているのかもしれませんね。 そして、お料理の盛り付けについて、オモニがおもしろい話をしてくれました。 「ほんとの韓国の家庭料理ではね、こんなにたくさんの小皿に載せて 食卓に出さないもんよ。チャングムの宮廷料理の影響もあるかもしれない。 うちも取材を受けるときは、必ずたくさんの小皿に分けて盛り付けた前菜などを 出して欲しい。と言われるから出すけれど。 家では大きなお皿にイロイロ盛り合わせて、どーん!と出すもんよ。 この店でも本当は、そうしたいけどさ。」 なるほど。確かに以前、奥様の手料理をご馳走になった韓国人のお客様の食卓は、 大皿とお重に多彩なお料理が山のように盛り付けてありました。 まさに山盛り。大変なおもてなしをして頂いたような、その量に圧倒しました。 箱膳に載せて、銘々の食事のテリトリーがきちんと決められた、 いわゆる会席料理のスタイルの宮廷料理とは異なります。 それは沖縄でもおんなじですね。ちゃんぷるーやてびち(豚足煮込み)が、 大皿でどーん!と出てきます。 京都人の食卓は、おかずの種類が多数あっても、いっしょくたに盛り付ける ということは無いように思います。せいぜい筑前煮のようなお煮しめのとき くらいでしょうか。それでも炊くときは、別々に出汁を引いて炊き分けたものを 一緒に盛ります。<キムチや野菜炒めのようなお汁が出るものを一皿に盛る> というのは、たぶん嫌がられますね。 野菜の味噌煮込みは鍋のまゝでて来て、取り皿で戴きます。 しっかり炊き込んであるのに、野菜の形は崩れず中はとろりと美味しい スープが口のなかに溢れます。 こちらは取り分けて出してくれました。話の流れから、鍋に丸ごと鶏が 横たわって出てくるかと思ってました。。(笑) 「コラーゲンたっぷりで、明日はツルツル肌。 ニンニクが身体を温めてくれて、朝から元気になるよ。」 まぁ、おなご会にピッタリのコース! サービスに完熟の柿を剥いてくれたオモニ。 息子さんが、家でハチミツ漬けした柚子の柚子茶を淹れてくれました。 香辛料や牛肉の(実は焼肉も出ました)強い味が、ほどよい自然の甘みで落ち着きます。 初対面のおなご同士も、すっかり賑やかに盛り上がっています。 盛り付けの話が聞けましたので、私がオモニに質問をしました。 「店に来たときから気になっていましたが、厨房に置いてある 益子焼の笹文様の土瓶、この柚子茶のお湯呑み、 栃木県にお知り合いでもおられますか?」 先月カダナさんで「北関東手仕事のおはなし」イベントをしたばかり。 栃木県益子焼の紹介で、資料を集めながら久しぶりに行きたくなっていたところ。 そうかーー、すでに懐かしいモノになるのですね。 民芸店で勤めていたとき、お湯呑みと共に大ヒット商品でした。 「アナタ陶器屋さんなんですか?よくわかりましたね。 益子の近くにいる息子がくれたものです。でも、蓋を割ってしまって 代わりに大きさが合う別の蓋を載せて、大事にしてます。そうですか、 もう作って無いかもしれませんか。」 と、しみじみ仰ってました。 こう語ってくれました。 「ここに紹介されている聞慶の八代続く陶芸家は、ワタシの先祖と繋がって います。ワタシのルーツがここにあるのです。」 聞慶は、1000年以上続く伝統的な民陶の窯の里だといいます。 ときに、現在も民陶を焼いているのかどうか? 焼物の里 仁川が量産品、また伝統工芸品を焼く窯が増えた状況にあり、 何れも同じくして。。そんな風に思っていました。 紹介されている「全観音家 金正玉(キム チョンオク)」氏は、七代目。 陶工として重文指定を受けている唯一人。 五代の「金教壽(キムキョス)」氏は、官窯の流れを汲む陶工だったようです。 「会ったこともない陶芸家だけど、故郷でこうして立派な仕事を続けている と思うと、邦を離れて歳とったワタシも嬉しいよ。」 くしゃくしゃっと眼を細めて笑うオモニは、本当に嬉しそう。 弊店で扱っている「金海窯」の話もしました。 そして朝鮮の民衆の美を紹介することに生涯を捧げた「浅川伯教・巧兄弟」の こと、二人の人生を書いた著書「白磁の人(江宮隆之著)」の話も。。。 私だけおなご会から脱線してしまいましたが、こんな場面で李朝の焼物の お話が聞けるとは思いませんでした。 オモニのルーツである聞慶の陶工、家庭料理・盛り付け法、金海窯の宿命、 民陶 益子焼時代の笹文様の土瓶。 人・物を介してルーツを探り、またルーツの元に変化しています。 お話は尽きませんが、帰るときに「またお待ちしてますよ。」と、 しっかり握ってくれたオモニの手は、この手で畑仕事ができるのかしら? と思うくらい、温かくて、ツヤツヤのふわふわ。お餅みたい。 まるで、今日堪能したお料理を表したようです。 年末年始で、故郷に帰られる方も多いことでしょう。 外から見たとき、初めて気づくコトも多いのではないでしょうか。 そんな独自の文化を発見する出合いは、遠い土地に行かずともあります。 土地の味、家の味、お母さんの味。。 また新年、愉しいお話をお待ちしております。 「韓国料理 桃李園」 京都市伏見区深草西伊達町87-52 tel 075-642-1189 pm5:30-ラストオーダー9:30(月曜定休)
by mottainai-amata
| 2014-12-29 13:18
| OFFのあの時あの時間
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