『夏休み自由研究発表会 明治村parkの巻 フランク・ロイド・ライト』 |
でも、関西は毎日暑いので、あんまり違和感のない写真だな
と、我ながら苦しい言い訳。
昨日より暦は「寒露」に入りましたが、日中30℃あります。
「時代祭」は22日間もなくですが、
このままままさか?暑い秋祭?
明治村の巻、最後はやはりアメリカ人建築家フランク・ロイド・ライト
「帝国ホテル本館(ライト館)玄関」でしょう。
1921年東京千代田区に完成した旧帝国ホテルは、当時の総支配人 林愛作が
旧知の友であったライトに設計依頼して建てられます。
ところが、完璧主義者であったライトと、予算の大幅なオーバー、工期の遅れ、
変更などが原因で、経営側と度重なる衝突が生じます。
遂には工事半ばにして、解任されてしまい、帰国を余儀なくされます。
のちの設計は、弟子 遠藤新が受けて完成します。
ライトは日本との繋がりが縁で、浮世絵大コレクターとなり、
ホテルの設計料の大半は浮世絵購入に投じてしまったようです。
ライトが依頼を受けたこの時期までの人生も波乱万丈。
自身の信用と名誉を取り戻す賭けの仕事であったにも関わらず、
完成を見ないまゝに終わりました。
<詳しい経歴はこちらwiki>
ホテルもまた数奇な運命で、完成直後に関東大震災。
しかしほとんど倒壊せず、東京の焼け野原に堂々と建ち残っていた帝国ホテル。
GHQの保護下に置かれる時もありながら、復興と共に観光客も増え稼働率も上昇。
奥に新館が増築される頃、老朽化と客室数の少なさなどの理由で本館は、
取り壊されてしまいます。1968年のことです。
今、完全な状態で都心に残っていたら文化遺産でしょうね。
当時のモノクロ記録写真が掲載wiki
完璧主義者のライトらしく、照明や家具、窓などのデザインも
自ら手がけました。空間そのものが、作品。
どちらが天なのか、地なのか…摩訶不思議な空間。
大谷石やスクラッチタイルをふんだんに使用することで、
鉄筋コンクリート造りが古代遺跡のよう…マヤ遺跡みたい。
中に照明を仕込んであるという、たいへんなてまひま。
そうかと思えば、チャイニーズスタイルを感じるような、アールデコのような、
瀟洒で繊細な雰囲気も見られます。
このような贅沢な建物は、もう出来ないでしょう。
時代背景もあったとは思いますが、作り手のこだわりに徹した
素晴らしい手仕事が、愛知県犬山市「博物館 明治村」に保存されています。
また、訪れてみたいですね。
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