『近畿地方の奥座敷手仕事のおはなし』ご報告 |
『手仕事のおはなし』イベントがありました。
南は沖縄から始まって、今回は9回目になります。
行事の多い秋の日曜日にもかかわらず、たくさん
お集まり頂きありがとうございます。
近畿地方の内陸部のおはなし、京都・滋賀・奈良編。
ポスターはカダナさんのお客様の力作。
レジュメデザインは、スタッフのSさんの担当。
そして、会を進行していく余興として“貝合わせ”
ゲームも作って頂きました。神経衰弱の要領で、二枚の
絵が合った順番に“和菓子time”“奈良のおはなし”
などが始まります。
誕生日の早い順から引いていくのですが、皆さん集中して
盛り上がってきましたね。
まずは腹ごしらえ。
ご当地ランチは「近江米・近江牛の牛丼」
赤いのは永源寺の赤こんにゃく。煮込みに使われたお醤油も
丸中醤油という滋賀県愛知郡産のものというこだわり。
カダナさん、すべて滋賀まで買い物に行ってくださったそうです。
そう、番茶も甲賀のお茶ですって。へぇ〜。
奈良のおはなしは「奈良の街並み観光」と「仏像(彫刻)」
先日ブログでご紹介した高畑・奈良まちなどの奈良ツアー
のポイントや、
造り酒屋「今西清兵衛商店」の銘酒<春鹿>から作られる
酒粕の「奈良漬け」野菜の塩抜き〜下漬・中漬・本漬の
各段階を一ヶ月、都合4回の漬け替えで出来る奈良漬け。
日本酒発祥の地奈良で古くから親しまれている名品です。
春鹿での試飲セットでは、鹿のシンボルマークの入った
ぐい飲みがもれなくついていますよ。
でも、手仕事の会の試飲のお酒は、三重県伊賀上野で
造られている「森喜酒造 るみ子の酒」にしました。
おなじみ「名酒館タキモト」新谷さんのオススメです。
漫画「夏子の酒」の作者 尾瀬あきら氏宛に送られた一通の手紙。
小さな蔵元の娘として生まれた自分の境遇と、主人公夏子の姿が
重なりあって感激した、森喜るみ子さんの想いが「るみ子の酒」
の誕生に繋がったのです。作者書き下ろしのラベルになりました。
東大寺大仏さんのような金銅仏から、仁王像のような木彫像に
推移していった日本の仏像彫刻の歴史など。
インタビューさせて頂いた東山の仏師 冨田珠雲さんのお仕事に
対する想いもご紹介させて頂きました。
京都のおはなしは「和菓子」
カダナさんお知り合いの職人さんに、秋らしいお干菓子を作って
頂きました。和菓子の魅力とは、花鳥風月に基づいた季節感は
もちろん、鶴亀などの吉祥模様・家紋・歳時記、伝統行事、
能や和歌・古典物語などが深く関わっていて、おいしいだけでは
体感できない精神的な愉しさがあります。
茶人・工芸・画人が発案した和菓子の代名詞もあったり。
尾形光琳のデフォルメされた菊画より考案された「光琳菊」
なんて有名です。
京都岡崎にある老舗「平安殿」の看板は、陶芸家 富本憲吉
揮毫でした。
ズラリ並ぶ貴重な手作りの菓子型(木型)にも、様々な因縁が
込められていることでしょう。
滋賀のおはなしは「焼物」
信楽焼・伊賀焼の焼締陶器の見どころ、特徴をポイントで。
焼締だけではない、幅広い多くの作家による施釉陶器や
湖南市の石部地方にある民藝陶器「下田焼」「八田焼」など。
参考資料の陶器をたくさんご提供頂きましたTさん、Aさん
ありがとうございました。具体的にご覧頂き、触って頂けて、
拙い説明を助けてもらいました。
あとは、書籍のビジュアル資料でお助け。
漫画「あんどーなつ」は浅草の老舗和菓子屋での修行奮闘記。
昨今の漫画、侮る無かれ。「夏子の酒」もですが、専門家の
監修が加わっているので、大変専門的で詳しいのです。
何がキッカケで興味が湧いてくるか、わかりませんよ。
仏像を紹介した本も、ずいぶんイラストが多くて、芸能人が
散策しながら解説したり「仏像マニアックス」「仏像ガール」
なんて流行語も誕生しました。
この度も盛りだくさんで、詰め込まれた情報を
ゆるキャラで癒された会だったかもしれません・・・!
やっぱり日本文化の得意技は“アニメーション”なのかも。
次回は、来冬〜初春頃『越前・北陸地方手仕事のおはなし』へ。
荒ぶる日本海を目指します〜〜〜。
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